野生動物を苦しめる「古いダム」を、爆破し続ける男たちに密着!(ドキュメンタリー映画)

映画鑑賞する際、監督や出演者をチェックする人は多いが、配給会社で映画を決める人は少ないのでは? けれども、多少なりとも社会問題に関心があり、世界で起きていることを知ろうという知的好奇心を持つ人は、「ユナイテッドピープル」という会社を覚えておいたほうがいい。同社が配給する海外の良質なドキュメンタリー映画は常に気づきを与えてくれる。同社の作品は「cinemo」でチェックできる。

DVDではなくスクリーンで楽しみたいという人は、11月22日(土)から公開される『ダムネーション』はどうだろう。テーマは「ダムの撤去」だ。
今、アメリカでは広大なその国土にある何万基ものダムが大きな問題となっているという。水力発電や灌漑など様々な用途でつくられたダムが、現在では役割を果たせていないものも多いそうだ。そのくせ、維持するのに莫大な費用がかかる。くわえて、ダムは川の生態系に大きく影響する。作中の言葉を借りれば、川の水は体内を流れる血液と同じ。せき止めてしまうことで流れがよどみ、その流域は活気を失ってしまう。

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『ダムネーション』の主役は、ダムを撤去しようというムーブメントだ。今や負の遺産となってしまったダムの爆破をハイライトに、川が元の生命力が溢れた姿に戻っていく様までが描かれる。


提供するのは、アウトドアブランドの「パタゴニア」。製作責任者はパタゴニア創業者のイヴォン・シュイナード。共同プロデューサーは、生態学者で水中写真家のマット・シュテッカーが手掛けている。

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本作のメッセージは、物質文明との決別と捉えることができるだろう。ダムだけでなく、人工物をつくることで生活の豊かさを求める時代は終わりを迎え、むしろそれを破壊し、自然環境を戻していくことに注力する時代の訪れを予感させる。
それはアメリカだけの話ではないはずだ。日本にも同じことが言えるのではないだろうか。

TABI LABOでは、『ダムネーション』の公開記念した特別上映会&プロデューサー来日イベントに5名様をご招待!

◎日時:11月21日(金)19時15分〜21時15分(19時05分開場)◎場所:JICA地球ひろば 国際会議場(2階)
(東京都新宿区市谷本村町10-5)
※駐車場はございません
【スケジュール】
19時05分 開場
19時15分〜20時45分 映画『ダムネーション』上映
20時45分〜21時15分 プロデューサーのマット・シュテッカーによるトーク
※途中休憩はございません

イベント詳細に関してはコチラ

「『負の遺産』という言葉で思い浮かぶものは?」コメントして、エントリー!
※エントリーの締め切りは2014年11月19日まで
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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。