発泡スチロールの次なる後継者は……ポップコーン!?

サステナビリティへの意識が高まる現在、世界中で脱プラスチックの動きがみられるなか、後塵を拝する格好の包装資材業界。発泡スチロールプチプチ(気泡緩衝材)など、依然としてプラスチック素材に依存する部分は多い。

だが、いつまでもそれに頼ることはできないと、企業ごとに新たなアイデアで脱プラスチック実現の歩みを始めている。

たとえば、米業務用品メーカー「ULINE」が開発したのは、ポリスチレンに代わりコーンスターチでできたピーナッツ型の緩衝材だ。ポリエチレンより安価に製造できるばかりか、時間の経過とともに溶けるというメリットを活かしたもの。

そして、ここに紹介するドイツの例にも、仰天のソリューションが!

©Carolin Pertsch

前置きが長くなったが、ゲッティンゲン大学の研究者らが発泡スチロールの代わりとなるユニークな梱包資材を開発した。驚くことに、その素材……ポップコーンだって!?

生分解性で再生可能な素材を長きにわたって、研究開発して行き着いた最適解。それがあの映画館のお供「ポップコーン」。

ポップコーン用のトウモロコシといえば、硬いデンプンで覆われた爆裂種。研究チームの新たな技術は、我々の知るポップコーンの形ではなく、商品の梱包に適した立体的な成形品への加工を実現。

言われてみれば、適度に空気を含んだ様子はどことなく発泡スチロールに見えなくもない……か。ちなみに使用するコーンは、コーンフレークの生産において、形が悪く使われなかったものを用いているそう。ここにもサステイナブルな意識が。

石油由来のポリスチレンに代わる、持続可能エコな梱包資材。よもや、そこにポップコーンが使われようとは……。

身近なモノでも、意外とエコフレンドリーな世界を築いていくことができるのかもしれない。そんな、可能性を感じるニュースでした。

Top image: © Carolin Pertsch
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。