【国内で143年ぶり】オオムカデの新種発見!

法政大学・東京都立大学などの研究チームが、日本で初となる、世界で3例目の「半水棲ムカデ」を、沖縄の4地域台湾から発見した。

発見されたムカデは、体長約20cm、体幅約2cm(大人の親指くらいの太さ)の巨大なムカデであり、日本最大の川エビ「コンジンテナガエビ」(体長10cm前後)を捕食しているところが目撃された。沖縄から発見された新種としては、過去最大級の陸上節足動物とのことだ。

美しい青緑色(翡翠色)の体色であり、川に飛び込む習性にちなみ、学名は「Scolopendra alcyona」に。和名は、ムカデにまつわる沖縄の故事にちなみ、「リュウジンオオムカデ(琉神大百足)」と命名された。

日本には本種を含め5種のオオムカデ属が分布するが、日本からオオムカデ属の新種が記載されるのは、「アオズムカデ」と「トビズムカデ」がドイツ人の手によって1878年に新種記載されて以降143年ぶりのことであり、日本人の手によってオオムカデ属の種が記載されるのは初めての快挙となる。

また一方で、21世紀に入ってからの、これほどの巨大な陸上無脊椎動物の新種発見は、沖縄の島々に未知の生物がまだ数多く存在することの証であり、生物多様性や生態系の包括的な保全の必要性を訴えかけるものでもある。

通常は人と接触することのない森の中の水辺に生息しているが、絶滅が強く危惧されている「リュウジンオオムカデ」。存在に思いを馳せつつ、遠くからそっと見守っていきたい。

©学校法人 法政大学
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