ベニア板製の貨幣がコロナ不況を救う!?

新型コロナウイルスの影響で大きなダメージを受けた経済。大量の失業者が生まれ、多くの人が困窮した生活を送っている。

そんななか、アメリカのシアトルとポートランドの間に位置する、人口2000人弱の小さな街・テニーノでは、市役所の助成プログラムとして、パンデミックによって引き起こされた経済的困窮を証明できる住民は、月額300ドル(約3万1000円)分“木製の貨幣”を受け取ることができるように。すでに1万ドル分の貨幣が発行済みとのことだ。

木製の貨幣は、ベニヤ板でできており、1枚25ドルの価値をもつ。同市役所のガイドラインに基づき、認定を受けた場所でのみ買い物が可能だが、現金に換金することと、お酒やタバコ、マリファナを購入することは禁じられている。

現在、テニーノの多くの店やレストランでこの通貨は受け入れられており、事業者は市役所で現金に換えることができる。事業者側もビジネスが地域内で回るためメリットは大きいといえるだろう。

市長は「直接的で定量的な経済的効果はもちろん、人々に希望を与えるという効果も期待できる」とコメントしている。

過去にも経済不況で木製貨幣を発行した経緯のあるテニーノ。そのユニークな施策にアメリカ国内のみならず、世界各国から注目が集まっている。

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