今さら聞けない!ブレインストーミングって何だっけ?

ディスカッションの方法のひとつである「ブレインストーミング」


会議や大学のゼミなどで一度は聞いたことがあるという方も、正しい意味やコツまで理解している人は少ないのではないだろうか。

この記事では、ブレインストーミングの意味をおさらいしつつ、そのメリットや取り組む際のコツについても紹介していきたい。

 

ブレインストーミングとは?

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ブレインストーミング(brainstorming)とは、「自由な雰囲気で、他を批判せずにアイデアを出し合い、最終的に一定の課題によりよい解決を得ようとする方法」のこと。(出典:デジタル大辞泉

「ブレーンストーミング」と表記されたり、「ブレスト」と呼ばれることも。1950年頃にアメリカの広告会社の経営者であったオズボーンによって提唱された。

ブレインストーミングは「brain(脳)」と「storm(嵐)」が合わさってできた言葉。脳の中で嵐を起こすように、アイデアを巡らせるように思考する様からこう名付けられた。

「みんなで気軽に、たくさんアイデアを出し合って、最適解を導きだそうよ」というスタンスで議論を行なっていくのがブレインストーミングなのだ。

ブレインストーミングのメリット

メリット01. たくさん意見が出る

ブレインストーミングでは、とりあえず思いついたら発言してみようといったスタンスが大切にされている。ここでは、正しい正しくない、関係あるなし、は重要視されない。

そのため、自分ではよくないと思ったアイデアでも、発言してみることで、じつは優れたアイデアだったと気づくことも。さらに、その意見を聞いた他の人がそこから派生した意見を出すことで、より多くの意見が出ることに繋がる。

とはいえ、上司の前で格好悪い発言や間違った発言はできないという人も多いだろう。

そんなときは「テーマ・結論・数字・状況・気持ち」の5つを意識することで、発言の質を高められる。

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メリット02. アイデアの化学反応を起こせる

前述した通り、ブレインストーミングでは質の良し悪しに関わらず、多数の意見が飛び交う。その意見を聞いた他の人がさらにそこから派生した意見を出すことがある。つまり、よい意見はさらに良くなるチャンスがあり、さらにはあまり良くなかった意見もアイデアを組み合わせることで良い意見に変わりうるのだ。

メリット03. チームが活性化する

ブレインストーミングでは全員が気軽に意見を出しやすい雰囲気づくりが求められる。参加者ひとりひとりが雰囲気作りを意識することになり、話が弾みやすく、コミュニケーションが取りやすい関係性を築くことができるのだ。こうして作られた関係性は、ブレインストーミングの間だけではなく、普段のチームコミュニケーションをも円滑にする。

ブレインストーミングをうまく進めるコツ

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コツ01. 質より量を意識する

ブレインストーングで何よりも大切なのは、たくさんアイデアを出すこと。「的外れなこといってないかな」と不安になっても、とりあえず口にしてみる。そうすることで、自己判断で切り捨てられた優れたアイデアを、取りこぼしなく1つのアイデアとして共有していくことができるのだ。

もし、自分の意見があっているか不安で言い出せないときには、「これが正解とは限らないのだけど」と一言添えてみることで、発言しやすくなるはず。

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コツ02. 否定はせず「いいね!」と肯定する

相手の意見を否定しないことも、ブレインストーミングでは大切。「でも」で否定するのではなく、「いいね!」と周りの意見を一旦受け入れてほしい。やはり、発言しても否定されてしまうような環境では、発言する側も萎縮して発言しづらくなってしまう。ブレインストーミングを円滑に進めるために、「いいね!」の精神は忘れてはならない。

ただ、これはイエスマンになればよいという話ではない。ときには軌道修正が必要な発言もあるだろう。そんな時でも、否定から始めるのではなく、いったん受け止めて、良い点を肯定しつつ、間違っているところを修正してみてほしい。

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コツ03. 自由に発言できる雰囲気を作る

ブレインストーミングでは「全員がたくさんアイデアを出すこと」が大切であるのと同時に、「全員がアイデアを出しやすい雰囲気作り」も大切。前述した、「いいね!」の姿勢もその一つ。また、チームの中には、少し消極的であんまり自分から発言できない人やアイデアに自信が持てずに発言すべきか悩んでいる人もいる。そういった人には、ぜひ「○○さんはどう思いますか?」など、声をかけて発言をしやすい環境作りをしてみてほしい。

コツ04. アイデアを記録する

ブレインストーミングをするときには、出てきたアイデアを記録してほしい。付箋に1つに1つのアイデアを書き、ホワイトボードや模造紙などの広いスペースに記録していくのがおすすめ。付箋に書くことでアイデアを視覚的にカテゴリ分けしやすくなり、大きなスペースに貼っていくことで、アイデアとアイデアの関係性などを線で結ぶこともできるのだ。

コツ05. アイデアを合体させる

ブレインストーミングの醍醐味ともいえるのが、アイデアの合体。いまいちだなと思ったアイデアでも、その欠点を別のアイデアと組み合わせることで優れたアイデアになることがある。付箋に記録したアイデアをうまく組み合わせて、面白いアイデアを作り上げてほしい。

まとめ

ここでは、複数人で行うことを前提に話を進めてきたが、ブレインストーミングは自分1人で行なっても効果的。目の前の課題に行き詰まったときにはぜひブレインストーミングを取り入れてみて。

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