「働きたくない」は当たり前の感情。その心理や対処法を徹底解説!

世の中で「できることなら働きたくない」と思っている人は大勢います。

本記事では、どういった心理状態だと働きたくない感じてしまうのか、どう対処すればいいのかについて詳しく解説をしています。働きたくないという考えから抜け出せない人はぜひ参考にしてください。

「働きたくない」と考える人たちの現状

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「仕事をやめたい」「仕事をサボりたい」という気持ちは、誰もが大なり小なり抱いています。電通総研のアンケート調査によると約3割は「できれば働きたくない」と考えています。3人に1人は「働きたくない」と考えているわけです。

働きたくないと考えてしまうのは、決して特別な考え方ではないのです。

「働きたくない思考」が広まった背景

「働きたくない」という思考は、誰もが少なからずもっているものです。なぜこの思考はここまで広がったのでしょうか。

それは、「経済的余裕」よりも「時間の余裕」を重視したいと思う人が増えたからです。働かずに収入が多少減ったとしても時間に余裕を持ちたい、という考えが若年層を中心に広まっています。

「働きたくない」それでも働く理由

働きたくないのに働く理由は何なのでしょうか。

それは、働かないと、生活や家族が成り立たないからです。働かなければお金を稼ぐことはできません。労働なしで生きていける人なんてほんの一握りです。

自分の生活を成り立たせるため、家族を養っていくためにも働き続けなければならないのです。

 働きたくないと思う心理

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働きたくないと考えるに至る理由や原因は、人それぞれです。金銭的な理由や、肉体的な理由・精神的な理由など様々な原因が考えられます。

以下では、働きたくないと思う心理・理由について紹介をしていきます。自分がどれに当てはまっているのかチェックしてみましょう。

給料やボーナスが低い、見合っていない

労働に対する見返りとしてもらえるのが、給料やボーナスです。働いた分に見合った賃金が支払われていないと感じる場合、「働きたくない」と強く感じることとなるでしょう。

賃金が見合ってないと考える人は割と多くいます。

この場合、現在の職場から去って転職するか、自分の中での賃金のハードルを下げるかしなければ、問題は解決しません。

経済的に豊かになることへの意欲がない

「お金をより多く貯めたい」「もっとお金を稼ぎたい」などという欲を持たない人もいます。「経緯剤的に豊かにならなくてもいいや」、と思う人も一定数いるのです。最近ではこういった考えの人が増えてきています。

こういう人は、賃金がモチベーションとならないので、「働きたくない」という気持ちが強くなります。

仕事にやりがいを感じられない

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勤労に対する意欲を高めるために、やりがいは非常に重要なものです。しかし、今やっている仕事にやりがいを感じられず、働きたくないと思っている人もいます。

たとえば、自分の仕事が世の中の役に立っているのかが見えにくい仕事は、やりがいを感じられていない可能性があります。これを克服するためには、転職も視野に入れる必要があるでしょう。

人間関係、精神的な疲労

働きたくないと感じる場合、精神的に疲れているのが原因の可能性もあります。人間関係のもつれなどで、心が疲れ切っている場合などです。

心の疲れやストレスは、徐々に溜まっていくものです。限界まで疲れたら鬱病になる可能性もあるので、精神的な疲れが蓄積しないようにしていくことが重要です。ストレスコントロールの仕方を覚えておくといいでしょう。

肉体的な疲労

仕事の疲れは、精神面だけではありません。重労働が続いた結果、肉体的な疲労がたまり、「働きたくない」と感じることもあるのです。

肉体労働でなくデスクワークでも肉体的な疲れはたまってしまいます。肩や腰の痛み・コリなどがつらくて働きたくない方も多いことでしょう。対策としては、十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事などが考えられます。

出社・起床が面倒

「働きたくない」と最も強く感じるのは、朝起きた直後や出勤の直前などではないでしょうか?出社や起床が面倒という理由で、働きたくないと考えている人はたくさんいます。

この場合、一度起き上がってみたり、出社したりすると「働きたくない」という気持ちは多少薄れるので、とにかく一歩を踏み出すことが対策となるでしょう。

できない自分が露呈するのが嫌だ

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働いていると失敗やミスをおかしてしまうこともあります。自分は「できない人間」だ、ということが露呈してしまうのが嫌で、働きたくないと感じる人も多いです。

「失敗は成功の元」という言葉もありますように、失敗やミスは決して悪いことばかりではありません。ミスをしても、この失敗をなんとしても次に生かそうと思うことで、少しは働きたくない気持ちを抑えることができるでしょう。

努力することが面倒

仕事をしていると、努力をしなければならない場面が数多くあります。努力をするのが面倒だからという理由で、働きたくないパターンも珍しくはありません。

たとえば、新しいタスクの達成のためには英語を習得しなければならない場合など、努力が面倒で働きたくないと感じる人がいます。どんな仕事にも努力は不可避ですので、考え方自体を変えなければ克服することはできません。

時間を拘束されたくない

一般的に誰かに雇われて仕事をする場合、会社や雇用主が求めるスケジュールに合わせて行動しなければなりません。やりたいことを好きなときにできないという場面もしばしばです。時間を拘束されたくないという理由で、働きたくないと感じている人も一定数います。

これが原因の場合、時間に対する意識を変えるか、自由な職種に変える必要があります。

タイプ別の働きたくない時の対処法

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働きたくないときにはどのように対処すればいいのでしょうか。

働きたくない理由・原因には、大きく分類すると「やりがい・やる気」「人間関係」「考え方」「疲労」の4種類があります。それぞれの原因ごとに適切に対処していくことで、「働きたくない」という考えが改善していきます。自分がどのパターンなのか把握し、働きたいと思えるようになりましょう。

やりがい、やる気が原因の人

働きたくない理由が、「やりがい」や「やる気」にある場合にはどう対処すればいいのでしょうか。

この場合には、考え方を変えたり、職を変えたりすることで対処することができます。

「働いていてもやりがいを感じない」「仕事に対する意欲が湧いてこない」などという場合には、以下で紹介する対処方法が有効です。

とにかく本気で打ち込んでみる

やりがいを感じられない場合、仕事に対する取り組み方に問題があることがあります。ただ漫然と仕事をしているだけでは、やりがいは得られません。

そこで、「仕事に対してとにかく本気で打ち込んでみる」という対処方法が有効です。本気を出してみると、やりがいが出てくるものです。やる気が湧かなくても、とにかく全力を出してみましょう。

小さな目標をたくさん立てる

仕事にメリハリをつけて着実に進めなければ、やりがいは沸いてきません。メリハリをつけるために、小さな目標をたくさん立ててみましょう。

「今日中にこのタスクをこなす」、「この資料を上手に作る」など、ほんの小さな目標で構いません。簡単に達成できる目標をこなしていくことで、成功体験が重なり、仕事が楽しくなってきますよ。

ゲーム感覚で取り組む

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仕事を仕事だと思うから、やる気ややりがいが湧かないことがあります。「仕事」として捉えるのではなく、一種のゲームをプレイしている感覚で仕事をしてみると、やりがい・やる気が湧いてくるものです。

たとえば、「書類を10個作るごとにレベルアップする」、「プロジェクトをボス戦攻略に見立てる」などすることで、仕事をゲーム感覚で取り組めます。

自分のためではなく人のために働く

働きたくないと考えている人は、仕事を「自分のためのもの」だと捉えている傾向があります。自分にとって何のプラスにもならないからやる気も湧いてこないのです。

そこで、自分のためでなく他の誰かのために働いているんだ、と認識を変えることが有効です。家族のためと考えたり、お客様の笑顔のために働いていると考えたりすることで、やりがいが生まれてきます。

向いている仕事を探す

考え方を変えたり、仕事のやり方を変えたりしてもやる気が湧いてこない場合、その仕事に向いていないのかもしれません。この場合、思い切って転職して、自分に向いている仕事へと移る方法があります。

もちろん、転職は簡単な決断ではありませんので、向いている職を探すという方法は最終手段にした方がいいでしょう。

プライベートを充実させお金への意識を高める

お金にあまり頓着がなく、仕事に対するやる気が湧かない場合があります。この場合、プライベートを充実させ使うお金の量を増やすという対処が有効です。

趣味や遊びでお金を多く使うようにすると、もっと多くのお金が欲しいと感じるようになるものです。経済的余裕を減らすという少し勇気のいる方法ですが、趣味のために働くというのはかなり効果があります。

人間関係が原因の人

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仕事で人間関係がうまくいっていないと、働きたくないと思ってしまうものです。

たとえば、上司とソリが合わなくて対立ばかりしていたり、同僚とケンカをして気まずくなってしまっていたりという事例が考えられます。

この場合、まずは人間関係を修復するように試みるのが第一歩です。それでも無理な場合、仲裁に入ってもらったり、部署・職場を変えたりする方法があります。

相手の良いところを探す

人間関係で悩んでいる場合、まずは気まずくなったり壊れてしまったりしている人間関係を修復できないか試してみましょう。相手の良いところを探してみるのです。

苦手意識を持っている人が相手だと、良いところがまったく見えてこないこともありますが、誰もが良いところを1つは持っているはずです。

ひとりで抱え込まずに相談する

職場での人間関係に問題を抱えている場合、自分ひとりで抱え込まずに、誰かに相談するようにしましょう。

同僚と問題がある場合、上司などに相談してみるのが一番です。逆に、上司とソリが合わない場合には、仲のいい同僚に相談するという方法がいいでしょう。上司のさらに上の人に相談してみるという方法もあります。

異動願いを出す

人間関係の修復が難しいほどにこじれている場合には、異動願いを出し、部署を移れないか試みてみるといいでしょう。

一度破綻した人間関係はなかなか修復することはできません。実現可能であれば、新しい部署に移り、新たな人間関係を構築した方が手っ取り早く、かなり効果的な方法です。

転職活動をする

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部署が多くなかったり、異動願いが受理されなかったりした場合には、最終手段として転職活動をするという方法があります。

人間関係のこじれが原因で、転職をする人は決して珍しくはありません。嫌な人と一緒に仕事をし続けるより、いったん環境をリセットしてみると「働きたくない」という考えも薄れてくることでしょう。

考え方が原因の人

働きたくない理由が、仕事に対する考え方にある場合はどう対処すればいいでしょうか。

考え方に問題がある場合とは、努力するのが面倒だと感じる場合や、時間を拘束されたくないというような場合です。

考え方・価値観を変えるのは非常に難しいので、対処方法も抜本的なものとなります。働き方を変える方向でのアプローチが有効なのです。

雇われる以外の道を探す

普通の働き方が合わずに苦痛な場合、会社などで雇われる以外の道を探すのが有効な対処方法です。

たとえば、個人事業主として独立してフリーランスで働いてみるのも一つの方法です。雇われずにお金を稼ぐ方法として、オークションなどでせどりをして稼いだり、ユーチューバーになるのも一つの手です。ただし、収入が安定する保障がない点にはくれぐれも気を付けてください。

好きなことを突き詰める

時間に拘束されたくないなど、自分の価値観が原因で働きたくない場合、好きなことを突き詰めて稼ぐようにするという方法を取るのも一つの手です。

たとえば、お笑いが好きな人は、さらに芸を磨いて芸人を目指す方法があります。趣味を仕事にするためには、ミュージシャンやプロゲーマーを目指すというのもアリでしょう。

疲労が原因の人

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精神面や肉体面で疲れがたまってしまって、働きたくない場合、とにかく休息をとって疲れを癒す必要があります。

少しだけでも休んだら回復して、働く意欲が湧いてくる場合もありますが、回復しない場合もあります。そういった場合、仕事をやめたり長期休暇をとったりする必要も出てくるかもしれません。

趣味や楽しみを見つけて毎日リフレッシュする

疲労を回復させるためには、趣味や楽しみを持つのが一番です。趣味を持つことで、オフの時間にリフレッシュすることができます。

趣味や楽しみは、精神的な疲労に特に効きますが、趣味によっては肉体的な疲労にも効果があります。たとえば、サウナと水風呂に交互に入浴する「交互浴」は、身体の疲れを取る効果があるといわれています。

長期休暇を取りリフレッシュする

精神的疲労や肉体的疲労がたまっている場合、じっくり時間をかけて癒す方法が有効です。

ニートになるのも一つの手段ですが、リスクが高すぎるので、まずは長期休暇を検討してみるようにしましょう。長い休みで心身ともにリフレッシュすることで、働きたくないという考えが薄れ、再び働きたいという意欲が湧いてきます。

一旦ニートになってみる

疲れがどうしても取れない場合、思い切って一度仕事を辞めてニートやフリーターになってみるのも最終手段としてアリです。

何もしない期間を設けることで、働きたいという思いが湧いてくるパターンが多いようです。ただし、労働意欲が湧かないまま長々とニートを満喫してしまうケースもありますので、本当に最終手段として選択するようにしましょう。

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