「どうしてエグゼクティブが瞑想にハマるのか?」

近年、世界でも日本でも、ビジネスパーソンの間で瞑想(メディテーション)がもてはやされていますね。

瞑想を日課として行い、その効果を実感している人のなかには、エグゼクティブと呼ばれる人たちがたくさんいます。

今回は「どうしてエグゼクティブが瞑想にハマるのか?」について書きましょう。

日常生活で不安や恐れ、心配といったネガティブなことばかりを練習していませんか?

前回、誰でも赤ちゃんの時は瞑想をしている、ということを書きました。人間が産まれてきた時。その時はまだ五感も発達してないから、外の世界のことがわかりません。とてもナチュラルな状態なんですね。

そこから私たちは、五感を使って外にひらいていきます。五感は決して内にむかってはいきません。だから、私たちは成長していくなかで、外にばかり向いていくんです。産まれた時のナチュラルな状態から考えると、アンナチュラル(不自然)な状態になっていくんですね。

産まれた時にはやっていたこと。自分の内側にある意識やマインドに目を向けることなく、日常生活のなかで不安とか恐れとか心配とかを毎日毎日練習するんです。「あの仕事はどうなるかな」とか、「時間がないけどどうしよう」とか。そういうことを考えたり、対応する練習ばかりしています。

そういう練習ばかりしているとどうなるか?

上手になります。“不自然な状態”にいることに上手になるんです。仕事が忙しいことに上手になったり、時間がないことに上手になったり、不安とか恐れに上手になるんです。

そして、“不自然な状態”がとくに上手な方っていうのは、エグゼクティブの方に多いように思います。きっとプレッシャーやストレスが他の人より多いのでしょう。だから、彼らが瞑想をやりたい。外だけでなく、自分の内に向いていきたいと考えるのかもしれません。

実際に私の生徒さんたちにこの話をすると、みんな「耳が痛い」と言います(笑)。「先生、私は上手になってると思います」と言うんですね。

ニーマル・ラージ・ギャワリ
母国ネパールにて、祖父が創立したアローギャ・アシュラムで9歳よりハタヨガの研鑽を積む。
15歳より王族やエスタブリッシュ階級の人々へヨガの指導を開始。
ハタヨガメディテーション及びアーユルヴェーダを学び、22歳で博士号を取得。
20ケ国でヨガメディテーションを教え、2003年来日。
全米ヨガアライアンス400認定講師として本質的なヨガメディテーションティーチャーを100名以上も輩出している。
2019年よりメディテーションテックベンチャーのスワル株式会社を設立。ビジネスパーソン向けの瞑想講座が早くも人気を博している。
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。