もとは「廃棄物だった」ベトナムのコミュニティセンター

ベトナムの首都ハノイ。その南、ハナム省にあるコミュニティセンター「S Space」。頭文字のSには、「Save the Stone & Scaffolding(※直訳すると「石と足場材を守ろう」)」という意味が込められていて、同地域特有の問題を示しています。

この地域には、工事現場から出された行き場のない廃棄物が山ほどあるのです。鉱石場の石や都市開発のための工事で使われたパイプなど。

これらを「S Space」の建設で再利用することで、問題自体も注目されるようになったのです。

石は積み上げられて壁となり、パイプは床の材料に。その他では、廃棄された竹を繋ぎ合わせ、屋根や2階のフェンスにしたり。それぞれの部材が重厚感だったり、軽快感を醸し出します。

見た目も洗練されたものになった上に、風通しがいいリラックスした時間を過ごせそうな空間ができあがりました。

カフェスペースも確保されるとのこと。これまでコミュニティセンターに馴染みのない世代も含め、地域住人たちに愛される憩いの場となっていくかもしれません。

©Doan Thanh Ha / H&P Architects
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Top image: © Doan Thanh Ha / H&P Architects
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