ゴルフ人気復活のカギ「Puttshack」――ベンのトピックス

アジア全体にあるゴルフコースのうち半分が日本に集中していることを僕は知っています。1980年代からゴルフは日本のビジネスと政治の世界で大きな役割を担ってきたことも知っています。最近では安倍首相がトランプ米大統領と18ホールをまわりましたね。それぐらい日本はゴルフが盛んな国だと僕は知っています。

そして今、多くの若者がゴルフを父親世代の娯楽と捉えていることも知っています。プレーしたり、試合を見たりする人が減少傾向にあることも知っています。クラブスポーツとしての敷居の高さや道具を揃えたり、車が必要だったり(実際はそうでもないこともありますが)といった部分がハードルとなっていることも知っています。

じつはイギリスでもそうなんです。

ここ数十年にわたりイギリスにおけるゴルフ人気は衰えてきています。僕自身コースをまわったことはありません。基本すらわかりません。だけど、ロンドンではここ数年で「ミニゴルフバー」が登場し、新しいゴルフの楽しみが増えています。

とてもエンターテインメント性が高い、人気店『Puttshack』

ミニゴルフバーは、日本で言うところの室内パターゴルフ場とバーが合体したようなお店ですが、なかでも一番人気のお店がロンドン西部のシェパーズ・ブッシュにある『Puttshack』です。

ここのコースは、ピンボールやビリヤード、ルーレットをイメージした様々なテーマが設けられていて、バラエティに富んでいます。しかも、各9ホールのコースが合計4つもあるので、飽きることがありません。自動でポイントを計算してくれるシステムなので、かなり気軽にチャレンジすることができます。

さらに、バーでは美味しいラムベースのお酒を楽しめるのも特長となっています。提供されるラムは約100種類!フードの評判も上々です。インスタントっぽいツマミではなく、ちゃんとプロのシェフが関わっています。

ただミニゴルフのコースとバーが併設されているだけでなく、コースをまわると無料の食事やドリンクが楽しめるといった特典もあって、とてもエンターテインメント性の高いお店になっています。

カジュアルな社交の場として、日本でもどうでしょう?

『Puttshack』のようなミニゴルフバーは、グループで楽しむのもいいですが、若いロンドナーの間では、デートの場所としても機能しています。楽しく競いながらお互いを知るのにピッタリというわけです。日本のゴルフクラブがビジネスに関する社交の場として広がったのに対して、イギリスのミニゴルフバーは恋愛の場として広がりつつあるのです。

衰退するゴルフというスポーツを考えたとき、『Puttshack』のようなお店は大きな可能性と言えるでしょう。ゴルフの楽しさに触れる、とてもカジュアルなきっかけを提供しています。

さて、僕は日本でもミニゴルフバーができればトレンドとなると考えています。東京や大阪のダーツバーやプールバーのように、新たな市場があるように思うのです。少なくとも僕は仕事帰りにミニゴルフバーへ行きたいですね。

Top image: © iStock.com/Milepost430Media

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。