シドニー空港で1万円以上の「タダ飯」を食べる方法

世界を旅するフライト前、どんな過ごし方ってされてます?2時間前にはチェックインとか、行きも帰りも時間をもて余すのがザラ。

そんな旅の“余剰時間”を有意義に使えるのが「プライオリティ・パス」って魔法のようなカード。ラウンジで過ごせるやつだろって?いやいや、それも悪くない利用方法なのは確かですが、他にもうまい使い方があったんですよ。

都合144AUドル(約1万2000円)分になる、ある意味で“タダ飯”をたらふくご馳走になって、出発までの時間を過ごしたというオーストラリア・シドニー国際空港での体験をお伝えします。

期待したのはラウンジ利用だったけど……

©Catarina Belova/Shutterstock.com

そもそもは、上級クラス利用者やカード付帯のサービスで使えたりするラウンジ利用を期待して手にいれたプライオリティ・パス。このパスをもっていると国際線のエコノミー利用でも、多くの空港で充実したラウンジが利用できるんです。その詳細やお得な取得方法は、WEBで検索できるのでそちらにお任せするとします。

で、先日シドニーの空港を利用したときのこと。このパスを片手にラウンジを楽しみにしてたんですが……どうやらこの空港ではプライオリティ・パスに対応したラウンジはほぼない!?ちょっと、呆然。

でも、代わりのシステムがここでは採用されていたんです!それは、数軒のカフェなど飲食店で規定価格内であれば食べる&飲むができるってもの。

ご当地の空港グルメをタダで食べ歩く!

一軒につき36AUドル(約3000円)が利用できます。もう一度言います、“一軒”につきこの金額です。指定の飲食店は複数あるので、時間に余裕があれば空港内を「はしご」して無料の食べ歩きができるってこと。これはかなり魅力的。

ってことで、さっそく巡った4軒のお店での様子をご紹介。

1軒目「Mach2」(出国審査前エリア)

営業時間:6:00~21:00
場所:フードコート内・搭乗手続きHカウンター付近

イタリアンテイストのカフェ。シドニー市内にも数店を展開しているらしい。出国審査を済ませてしまうと利用できないフードコートエリアにあるので、手荷物を預けて早々と審査へ……と慌てることなかれ!

©2019 TABI LABO

注文したのはイタリア風ライスコロッケのアランチーニとオーストラリアのビール「ピュアブロンド」。でてくるまで少し時間かかった分、熱々でだされます。

ここで店員から「一緒にいた友人の分はいいの?36AUドル選べばいいのに?」と同伴者も使えるという甘い言葉!?誘いに乗って、ラムサラダとローカルビールの「ファット ヤック」もオーダーしちゃいます。

……帰国後にわかるんですが、この同伴者分はプライオリティ・パスを付帯したクレジットカードに請求されてました。この記事を読んだ読者は、カード所有者のみ適用ということを覚えておいてください。

2軒目「Chicken Confidential」(出国審査前エリア)

営業時間:6:00~22:00
場所:フードコート内

お次は、上記で紹介した「Mach2」のすぐ近くにある、世界の空港でよく見かけるタイプのファストフード系のハンバーガーショップ!

©2019 TABI LABO

「Chiken Confidential」という店名のとおり、チキンバーガーやフライドチキンが充実していて、今度はひとり分の金額を注意してオーダー。それでも、ハンバーガー2個とドリンクを頼めちゃいます。

しっかし、チキンフライもパンズからはみ出るなかなかなバーガーのボリューム。ひとりの利用でも2名分が注文ができてしまいますよ、ここ!

3軒目「Better Burger」(制限エリア)

営業時間:6:00~21:00
場所:保安検査場後通過後のPier B 、Gate 10付近

保安検査を抜けたすぐの場所にあるのが「Better Buger」。どの搭乗ゲートに行くのにも便利な位置にあるファーストフード店。

©2019 TABI LABO

こじんまりとした店舗ですが、どうやら人気な様子。肉々しいボリューム満点のハンバーガーが売りで、頼んだ後に思いました。「空腹のときに行くのがオススメだな」と。

“はしご”して食べるなら、サラダにするとか考えりゃよかったです。ただ、保安検査後ってこともあり、機内に持ち込めるのを見込んで、ペットボトルで購入できたペプシやスムージーを選んだのは正解。こういう利用も賢くできるんですね。

で、写真のとおり、実はこの店でも「Mach2」と同じミスで同伴者分も頼まされてしまうことに。拙い英語で「本当か?チャージされない?」って店員に確認したんですけどね……空港内で働く彼らもこのサービスシステムの詳細はよくわかっていないのかもしれません。

4軒目「Peroni Bar」(制限エリア内)

営業時間:6:00~21:00
場所:Pier C,  Gate 56付近(保安検査場からけっこう歩きます)

店名からそうでないかと思った通りのイタリアンを主体にしたレストラン・バー。ちなみに「Peroni(ペローニ)」というイタリアンビールがあるので気づいたわけ。で、そのペローニをはじめとしたビールやアルコール、おつまみにパスタやピザ、プレートのお食事を楽しめるお店。

©2019 TABI LABO

ここまで来たからには「バーガー以外のグルメも食べておけ!」とお腹の膨れ具合を無視して、ラグーソースのフェトチーネも注文。他と比べて料理もお酒も多少お値段高めの設定ですが、ビールを付けてもサービスの金額以内。

パスタの味は、まあまあってところでしたが水滴がつくほど冷えたビールはシドニーので口にする大トリとしては最高!他の店で満腹になったのなら、ここではビールを数本オーダーって方法もあったなと反省。

機内食もあるけどフライトの前でこそ……食べる!

フライトの前に、もうお腹いっぱいです。これだけ満腹中枢が刺激されると、飛行中は眠りに誘われて、目が覚める頃には到着……なんて利点も。

それに個人的な意見ではありますが、機内食って近年クオリティはあがってはいるものの、冷凍を温めているので正直それほど期待はできないかなって。空旅の楽しみのひとつですが、食事が出てくるまで1~2時間ほどかかることもザラだし、その分を「おやすみなさい」できるのなら、味わうのをスキップしたっていいのではとも。

セコイようだけど世界の“タダ飯”巡りもアリ

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ラウンジ目当てで手に入れていたプライオリティ・パスの新たな力を知りました。約1万2000円分の食事がすべて無料ってすごい!このカードを手に入れる条件によっては、1度で十分にもとがとれますしね。

©2019 TABI LABO

このプライオリティ・パス 、シドニーだけじゃなく、シンガポールのチャンギ国際空港でも同じような使い方ができるし、我らが日本の「関西空港」でも無料で食事できるレストランがあるんですって。

世界のラウンジ巡りを趣味みたいにする人もいますが、今後はこんな使い方ができる空港を旅先にして、“タダ飯”巡りの旅も悪くないな、と思う次第。

Top image: © 2019 TABI LABO
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。