隈研吾がデザインした「空気清浄機」

広々とした空間に、白いオブジェクトが浮かぶ——。長いプリーツが螺旋状に渦を巻くこのインスタレーションは、日本を代表する建築家・隈研吾がデザインした「Breath/ng」です。

ただし、これは見て楽しむだけの作品ではありません。この渦巻は、そこにいるだけで「息をするように」空気をきれいにしてくれるのです。

乗用車9万台分の大気汚染物質を吸収

©Luke Hayes
©Luke Hayes

素材として使われてるのは空気フィルターの機能を持つ布「Breath」。複雑な形状を可能にする40個以上のジョイントは、3Dプリンターで印刷されています。

特徴的なプリーツ構造は、表面積を広げるための工夫。インスタレーションひとつで、大気汚染揮発性有機化合物(VOCs)を一年間に乗用車9万台分吸着できるといいます。

©Luke Hayes

このフィルターを使ったタワー型の都市内空気清浄システムは、現在実用化が狙われているとのこと。息をするように空気を浄化してくれるプリーツの側で暮らす日が、いつかやって来るかもしれません。

©Luke Hayes
Top image: © Luke Hayes
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。