自分の家にも取り入れたい、心地いい暮らしのアイデア

『決めました。無印良品の家に』(ワニブックス)の著者、川原亜由子さんはごく普通の会社員。理想の条件を満たしたマイホームを手に入れるため、夫婦で話し合い、引越しを繰り返し、ようやく手にしたのが、私たちもよく知るあの「無印良品」の家でした。

どんな家かって?

夫婦共働きでも家事に追われないよう、気持ちよく暮らすための工夫がたくさん詰まったストレスフリーな空間が、とにかく心地よさそう。

家を建てる予定なんてないっていう人も「自分だったらどんな家にしようかな?」なんて、想いを巡らせたくなるアイデアを紹介します。

私は「部屋づくり」をこう考えた

部屋づくりの条件として重要視していたのが「掃除やメンテナンスがしやすいこと」です。

ウチは共働きのため、家事も朝の短い時間や夜、休日に限られます。せっかく素敵な家が出来上がっても、掃除に追われてゆっくりする時間がないなんて本末転倒ですよね。いくら見た目が素敵でも、その状態をキープするのに、時間やお金がかかりすぎる家ではなく、暮らしていてストレスがかからないかどうかを基準にして考えました。

また、あえて部屋数の少ない家にしましたので、今後家族が増えてもその都度で使い方を変えられる自由度の高さも、将来的に大事になるだろうと思っています。

© 2017 川原亜由子

2階のオープンスペースの一角に、棚を仕切りにして和室をつくっています。このスペースは、家族が増えてプライベートなスペースが必要になればパーテーションや間仕切りを置いて区切ることもできます。

© 2017 川原亜由子

使いやすいキッチン

毎日使うキッチンは、家の中でも特に妥協できない部分。無印良品の家は、同社らしさをテーマにしたキッチンが基本プランに組み込まれています。

私たちが選んだ「木の家」(戸建のプラン。他にも「窓の家」、「縦の家」などがあり、それぞれテーマが設けられている)のキッチンはオールステンレス。私は水アカが残りやすいステンレスが苦手だったので、好きなメーカーから選ぶことにしました。

チョイスしたのは人造大理石を使った白いキッチンです。決め手になったポイント2つを紹介しましょう。

①キッチンの高さがちょうどいい
賃貸マンションのキッチンは、女性の平均身長で作られているので、165センチの私には低めで使いづらい。だから、どうしても自分に合った高さにしたかったのです。

②シンク下のこだわり
調理中に出るゴミはすぐに捨てたい派なので、シンク下のスペースはゴミ箱入れにしました。収納は減るけど、背面を一面収納にしたので問題ありません。

© 2017 川原亜由子

身長に合わせた高さのため、格段にキッチンの使いやすさが増しました。

© 2017 川原亜由子

シンク下のスペースは、ちょうど無印良品のダストボックス・大が収まるサイズ。

© 2017 川原亜由子

ほぼ真っ白になったキッチン。シンク前を30㎝高くすることで、オイルガードだけでなく目隠しの役割も。

大きな窓にかけるもの

窓が大きいのに気密性が高く、冬もあまり寒さを感じない我が家。気密性が高いということは、空気が滞留するので、24時間換気システムは必須です。「木の家」は、湿気やニオイを含んだ空気を24時間排気して、新鮮な空気を外から取り入れるようになっているそうです。

オプションでつけて良かったのが、吹き抜けの天井に設置したシーリングファン。高い天井だと冬場寒いかなと思いましたが、逆に空気を循環してくれるので冷えを感じることがありません。

© 2017 川原亜由子

大きな窓から明るい光が差し込むリビング。吹き抜けの上で回るシーリングファンが、空気をしっかり循環させてくれます。

また、基本的にカーテンを閉めずに過ごしたいのですが、夜や外出時は目隠しが必要。そこでオーダーメイドのブラインドとロールスクリーンをチョイスしました。

吹き抜けの大きな窓には、壁の色と合わせた白い縦型ブラインドを、キッチンから庭に出られる勝手口には、油汚れも考えて撥水効果のあるロールスクリーン(ホワイト)を選びました。

2階の西側と東側の部屋には少し印象を変えて横型のウッドラインにしたのですが、横型のブラインドはホコリがたまるので、掃除が面倒だなと思っていたりして……。しかし、掃除用のワイパーでひと拭きすればOKなので、今のところ大変さは感じていません。

© 2017 川原亜由子

スイッチ&コンセントのない壁を

© 2017 川原亜由子
© 2017 川原亜由子

「無印良品の家」がスイッチやコンセントの場所を選べるからこそ実現したのが、シアタールーム兼スタジオにした2階のフリースペース。

ブログやInstagramを通して、写真のお仕事をいただける機会が増えてきましたので、「素敵な写真が撮影出来るスペースが欲しい!」と思って、真っ白な壁をつくりました。バックに何かを敷いたりしなくても、すっきりした背景で写真が撮れるのでとても便利なのです。

ちなみに、白くて大きな壁は、友人が来たときなどに一緒に映画やゲームが楽しめるシアタースペースに早変わりします。

このように趣味や好きなもののためのスペースが作れることも、家を建てる醍醐味です。

リビングの家具をどうするか?

お客さんを迎えるスペースでもあるし、自分たちも長く過ごすリビング。ここの家具をどうするかは、家全体のイメージを決める上でとても大事なことでした。

まず決めたのが、無印良品の「リビングでもダイニングでもつかえるシリーズ」のテーブル、ソフトチェア、ベンチのセット。このセットを買うと決めてから、ベンチをパソコンデスクの椅子と共用にすればスペースを有効活用できると考えたのですが、ベンチに合うパソコンデスクが見つからず、備え付けの机を作ってもらうことにしました。

もともと、「リビングに置くソファは青のソファベンチがいいよね」と話していましたし、ダイニングセットに合わせて、家具全体を低めにしたことで統一感が生まれて良い感じに! すっきりして広い印象になったのです。

© 2017 川原亜由子
© 2017 川原亜由子

※この内容は、書籍『決めました。無印良品の家に』(ワニブックス)の内容を抜粋、編集したものです。

Top photo: © 2017 川原亜由子
Licensed material used with permission by ワニブックス
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。