大人になったからこそ思う、「きょうだい」の存在について

 

「きょうだい」って、ちょっと不思議な存在です。

おなじ血が流れ、おなじ部屋で育てられ、おなじものを食べ、いくつもの記憶を共有していて。けれどいつかは、一緒に暮らさなくなる。ある意味「いちばん近くて、いちばん遠い」存在かもしれません。

姉妹4人でオマーンを旅したNicolaの写真を見ながら、ふとそんなことを思いました。

 

 

彼女が撮った、旅の途中の「姉妹(きょうだい)の写真」は、どれもこちらを向いていないものばかり。セルフタイマーで撮った4人の写真は、ありません。どれも、彼女以外の3人の後ろ姿ばかりなんです。

それぞれが故郷を出ているから、この旅が特別なものであることは伺えます。けれど、それよりももっと奥に「きょうだい」という存在を焼き付けようとする、Nicolaの思いが写っている気がしてならないのでした。

 

 

誰よりも近くて、誰よりも遠い人たち。それぞれが大人になった今だから、撮れる写真。Nicolaは切り取った写真に際し、訪れた地の美しさやそこで得た感動についてひとしきり話すと、最後はこう締めくくります。

「もっとも大事なのは、姉妹4人で旅をしたという事実よ」

 

Licensed material used with permission by Nicola odemann
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。