死ぬまで「特別なものだけ」に囲まれて暮らしていきます

 

彼女は100歳。
デンマークにあるアパートの、2部屋を借りている。

1日のほとんどを、窓際に置いているお気に入りの椅子に座って過ごしているんだって。目はもうほとんど見えないから、本は閉じてしまったそう。その代わりに聴き始めたのは、大音量のラジオ。1日中流しているスピーカーから聴こえる最新のニュースは、毎日毎日、彼女をアップデートしてくれている。

 

 

ベッドルームも本棚も、階段の手すりも赤い電話も、壁に貼りつけた鏡も、花柄のティーカップも。「すべてが自分の遠い記憶」とつながる場所になっていると、彼女はいう。

その中でも「新しい自分になること」を、やめずに毎日くりかえす。記憶を連れて年を重ねながら、きちんときれいな服に着替えて、まぎれもない今日を生きる。この写真を撮影したフォトグラファーのHanna Lenzは、紅茶を飲んで窓の外を見つめる彼女に、こう言われたのだそう。

「私はもう自分の人生には満足している。でも私の身体がまだ、やりたいことを、やり遂げてしまうことをゆるしてくれないのよ」。

 

Licensed material used with permission by Hanna Lenz
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。