「どこ行く?」っていいながら、結局ダラダラしてる恋人たちへ。



「どこ行く?」「あ、あそこは?」
「え、遠くない?」「じゃあやっぱここ行く?」
「わ、今日やってないらしい」
「えー、じゃあこないだ言ってたとこは?」


( 賛否両論あるとは思いますが、)この時間もたのしめちゃう恋人関係って、あこがれます。せっかくのお休みだから充実させたいっていうのもわかるんですけど。平日はお仕事をしている社会人どうしのカップルだったら、なおさらだとは思うんですけど。

でもダラダラしているうちに、ついには日が暮れちゃって、「あーあ」なんていいながら、結局近くにあるいつものお店にご飯を食べに行く……なんてそれはそれで、距離がある関係では絶対にできないこと。いい意味での「“特別じゃない” 感」が、じつは幸せだったりするのかなと。

 

上記に心あたりのある
週末の恋人たちへ。

 


「ここ」

どっかに行こうと私が言う

どこ行こうかとあなたが言う

ここもいいなと私が言う


ここでもいいねとあなたが言う


言ってるうちに日が暮れて


ここがどこかになっていく



谷川俊太郎『女に』(マガジンハウス)より

 

関係の心地よさを再確認できたら、よい休日。

ふたりが、ふたりで、「ここ」にいるから、
もうそれだけでいいんですよね。

 

『女に』著:谷川俊太郎 イラスト:佐野洋子(マガジンハウス)

きりのないふたつの旋律のようにからみあう、詩とエッチングの織りなす愛の物語。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。