愛する人から、人生最大の「秘密」を打ち明けられたら。

恋人、友達、家族……。どんなに仲が良くても、隠し事のひとつやふたつはあるもの。なかには、一生隠しておいたほうが良いことだってあるかもしれない。

けれど、その人が大切だからこそ、「自分を理解して欲しい」という気持ちは誰にだってあるんじゃないかな。ゲイバー『Sipps』にかかってきた一本の電話の内容を知って、私はそう思ったんだ。

「もしもし?」

 

私:もしもし、『Sipps』です、お電話ありがとうございます。

 

電話の女性:もしもし、そちらはゲイバーで間違いありませんか?

 

私:はい。どのような方でも来ていただけるバーですが、お客様のほとんどはゲイですね。

 

電話の女性:あの、伺いたいことがあるのですが。

 

私:はい、いいですよ。

 

電話の女性:あなたはゲイですか?

 

私:そうですよ。

 

電話の女性:自分がゲイだとパートナーに告白したとき、あなたは心の中でどんな答えを求めていましたか?

 

私:ええと……。

 

電話の女性:じつは、先ほど息子がゲイであることをカミングアウトしてくれて。息子を混乱させるような発言はしたくないので電話したんです。

 

私:そうなんですね。息子さんにはあなたが彼を「愛している」こと、そして受け入れていると………あ、ちょっと待って、あなたはそのことを受け入れているんですか?

 

電話の女性:ええ。息子が望むのなら、私はなんでも受け入れるわ。

 

私:それなら、あなたが息子さんを愛していて、彼がゲイだと受け入れると、必ず伝えなくちゃね!そうすれば、すべてうまくいくと思いますよ!

 

電話の女性:そうね、ありがとう。

 

私:どういたしまして、うまくいくことを祈っています!


 

ある女性からの思いもよらぬ相談。このゲイバーのバーテンダー兼マネージャーとして17年間も務めるKara Coleyさんは、初めての体験で本当に驚いたそうです。はじめはイタズラ電話だと思った彼女でしたが、自身もレズビアンであったため、気がついたら女性の話を熱心に聞いて、アドバイスをしていたと。それに、大切な相談を自分が働くお店にしてきてくれたことが嬉しかったと言っています。

 

もしも、あなたの大切な人から、電話の女性のように秘密を告白されたら………

 

どうしますか?

Licensed material used with permission by Kara Coley
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。