31歳ではじめてお見合いした話。vol.3

「CHIEさんて、31歳までヴァージンだったんですね♪」

先日、20代女子に無邪気にそう言われた私。いや、あくまでも“お見合い”ヴァージンですよ!“お見合い”の!

と、もはや主張することすら憚られますが、『31歳ではじめてお見合いした話。』怒涛のvol.3です!

vol.1はコチラから
vol.2はコチラから

31歳ともなれば約束は守らなくてはいけません

人生初のお見合いにも関わらず、無事に日取りも決まったところでまさかのダブルブッキング発覚。しかしながら…

アイドルのライブ > お見合い

と完敗でお見合いは全て白紙に。お相手のFさんにはお詫びも含めて丁寧にメールをしたものの、レスポンスはなし。このままフェイドアウトかなと思い始めた頃、私の元に予想もしなかったメールが届きました。 

大叔母です。予定ではお見合いの日は先週の日曜日だったと思いますが、その後、何も音沙汰がないのはどういうことかしら?いい方だったでしょう。きちんと報告なさい。

なんと、お見合いを仲介した大叔母からのメール。「ここからはお相手と直接連絡とってね」なんて放任主義だったはずなのに、しっかり日程は把握されてたのです。 

ということで、やっぱり逃げらんねぇ…じゃなかった、“オトナは約束を守らなくてはいけない”という至極真っ当な思考にやっとたどり着き、Fさんにご連絡を差し上げました。

ご無沙汰しておりまして申し訳ありません。仕事のほうも落ち着きましたので、もしまだFさんのお気持ちが変わらないようでしたら、お目にかかりたいと思います。

て、低姿勢。いや、こっちが約束ぶっちぎったんだから当たり前なんですけどね。なんだか私の方がどうしてもお見合いしたい人みたいだなぁと思いながらも、一応、誠心誠意メールをしてみる。 

でも、やっぱりメールの返信は3日後。なぜ?焦らしプレイですか? 

そしてその返信が、

では来週の土曜日はいかがでしょうか?場所は新宿を考えております。CHIEさんが新宿に来られるとしたら、 

(1)都営新宿線で来るなら「小田急線新宿駅南口改札口前」 

(2)丸の内線で来るなら「丸の内線の荻窪寄り改札口前」 

どちらでしょうか?

という、vol.1の冒頭にも書いた、まさかの2択だったのです。「いやー、私、新宿行くなら高田馬場乗り換えでJRなんですよねー」とは言えず。

来週の土曜日で了解いたしました。ちなみに、(2)です。

結果、クイズの回答かっていう返信になったのでした。 

こうして、私の初めてのお見合いの日取りが正式に決定。もうここまできたら、ぶっちぎることは許されまい。あとは、私もヴァージンなりに、心と身体の準備に勤しむぞ!

31歳の清楚とは

とは言いつつ、仕事に遊びに忙しくしていた(という言い訳をしていた)ら、あっという間にお見合い前日に。 

自分のクローゼットをあけて、はたと考える。“お見合いに着ていく服…どれ?”と。この時点で、決まっているのは待ち合わせ場所のみ。プランはなにも知らされていません。

でも、どこかの料亭でお見合いするわけでもないだろうし、着物じゃない。かといって、OLさんご用達の清楚なワンピースなんてのも持ってない。デニム率80%だといってもお見合いにデニムもないよな……。

悩むこと3分(短っ!)、結局、自分の本質を隠しすぎてもよくないと思い、でもお見合いの格式は重視というえらく自己完結な結論で、真っ白のレース素材のトップスに黒のクロップドパンツという、無難かつ己の最大限の清楚を演出してみたのでした。 

 

こうして、やっとのことでお見合い当日。

指定されちゃったから、仕方ないので丸の内線経由で新宿へ。荻窪寄り改札口前って改札いっぱいあるじゃん!というツッコミをしつつ、なんとか待ち合わせ場所へ。約束の時間の5分前には到着しました。オトナですから、時間は守ります。でも…。

いない。改札口前のインフォメーションの前を指定されたにもかかわらず、いない。まぁでもさ、約束の時間までまだ3分あるし!

来ない。約束の時間を5分すぎたのに、来ない。なので、電話するも、出ない。 

え…まさか、ぶっちぎられた? 

さすがに動揺。しかし、どうしようもないので、それからさらに待つこと10分。なぜか息せききって、お相手…現れました。 

 

ここで、私の記憶が一瞬遠くなります。 

あのね、人を見た目で判断しちゃいけないって、わかってます。大体、自分のツラを過大評価してるわけでもないです。そこそこ身の程は知ってるつもりです。すごいオシャレとか、すごいカワイイとか、酔っ払うとかたせ梨乃に似てるよね…とか、本当に思ってない!そこを、皆様にはご理解いただきつつ、先に進めます。 

新宿駅にいらっしゃったお相手のFさん。細かい、ほんとーに細かいストライプのブルーの開襟シャツを一番上までボタンを閉めているにも関わらず、襟元からは真っ黒のTシャツをのぞかせ、下は“スラックス”としか呼称が思いつかない2タックのズボン、そして黒のスニーカー。極めつけは…その、胸に斜めにかかっているものは…

 

 

 

 

 

 

ポ、ポ、ポ、ポ、ポ、ポシェット~!

vol.4へつづく

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。