夏の花火は友達と。冬の花火は、好きなひとと。

 

───「冬の、できたて線香花火」

この名前に、キュンと心を掴まれてしまった。

突き刺すような風が吹くときは、外を歩くのがツラくて仕方がないけれど、しん……と静まった冬の夜、夏よりくっきり見える星の下であそびたい。

背景に雪があると、なおさらいい。

筒井時正 玩具花火』がつくるこの線香花火は、気温・湿度が低いことが製造条件で、冬にだけ販売されている。

しっかりした持ち手の部分は、稲藁の芯でできているそう。

約400年前にうまれた線香花火の原型で、今でも残っているのは日本で『筒井時正 玩具花火』だけ。稲藁から火薬まで、ひとつひとつ丁寧に手づくりされている。

気持ちを高ぶらせる夏の花火とは対照的に、寒空の下、静かに見つめるこの花火は、じんわり心を落ちつかせてくれる。

「……さむいね、きれいだね」

って、ささやく声が聞こえる距離で、ぽたりと最後落ちるまで、好きなひとと一緒に見たいね。

Licensed material used with permission by 筒井時正玩具花火製造所(株)
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。