1回のSNS投稿で1トン売れた「日南レモン」。そのレモネードがうますぎた

国産レモンの話題が増えているように感じます。

「減農薬、ノーワックスで皮までおいしい」なんてよく言われますが、まだシェアとしては全体の10%ほどしかなく、とても貴重。

日南レモン」も、そんな国産レモンのひとつです。そもそもは鳥獣対策として作っていたという経緯もあり、今でも生産は少量だけ。現在、日南レモンの生産量は年間でも300トン以下(全国シェア約1%)なので、こだわりたい人たちのなかで徐々に話題になっている、という感じでしょうか。

その日南レモンを「レモネード」や「レモンサワー」にすると、とても爽やかでおいしくて、これまたハマってしまいそうです。

とにかく果汁がうまい
日南の「マイヤーレモン」

日南で主に生産されている「マイヤーレモン」は、オレンジとレモンを掛け合わせたもの。

皮が薄くて果汁が多いのが特徴で、完熟すると糖度は9〜10度。そのまま飲んでも大丈夫なくらい酸っぱさがマイルドで、口の中にはスッキリした甘みが広がります。

そんな日南レモンでつくった極上レモネードを味わうべく、「NICHINAN LEMON STAND」へ行ってきました。現在は改装中で、イベントなどのポップアップストアがメインだそうです。

レモンをきっかけに
「日南」を知ってもらう

お店のオーナーは、巨大パエリア職人でもある日高勇さん。

「僕は、地元宮崎の食材をつかったパエリアを作っているんですが、その食材のひとつとしてもレモンを使用していました。それが昨年、ハプニング的な豊作になり、何か手伝えないかなと思ってFacebookに投稿したんです。そうしたら1トンも売れて、改めて国産レモンのニーズを感じました。B品C品をつかったレモネードもイベントなどで人気ですし、夏はかき氷にしてみたところ、メディアにも取り上げてもらえました。問題解決で経済が回ることや、売れるたびに日南の地名度アップにもつながることがすごく嬉しいんです」

スペイン・イタリア・マルタ共和国、ハワイなど、世界のレモンの産地やレモネードの聖地へと視察に行き、日々勉強を続けているそう。

「とくに、希少価値が高いレモンを育て、皮まで利用する点などにおいて、イタリアのアマルフィ地方がいいモデルになりました」

と日高さん。レモンがもたらす健康・美容成分にも注目しているそうです。

「レモンの美容成分は皮に多いんです。『リモネン』はリラックス効果や体内時計リセットする働きがあると言われていますし、『クエン酸』は疲労回復や代謝アップ。それ以外にも『食物繊維』『ビタミンC』『エリオシトシン』などが含まれているので、愛用する方も多いですよ」

「レモネードスタンド」は、もともとアメリカでは子どもに経済の勉強を体験させる場として、夏になるとよく見かける光景。

それはきっと、手軽に、おいしく、みんなで笑顔になれる場。

日照時間が長く、柑橘の栽培に適した日南らしい新しい提案なのかもしれません。

シロップは、いつでも
キッチンに置いておきたい

ちなみにこの日南レモンをふんだんにつかった「シロップ」は、

・水や炭酸水で割ってレモネードにしても良し
・ビールや焼酎など、アルコールに入れても良し
・ヨーグルトやスムージーに合わせても良し
・アイスクリームやパンケーキのシロップにも良し
・ドレッシングなど調味料の隠し味としても良し
・お菓子づくりのアクセントにも良し

と、かなり万能。1年中使えます。

もちろん、シロップじゃなくて、季節によってレモンそのものも買えます。1kg600円(受付は5kgから)。

NICHINAN LEMON STAND

TEL:090-6468-8103
Eメール:nichinanlemon@gmail.com

オーダーは、Facebookページから。
全国各地のイベントへ出店中。

Photo by JAPAN LOCAL
取材協力:日南市
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。