大切なものを失くしたことがある人へ。諦めなければ奇跡は起きる。

これまでに失くした物をあげたらキリがないくらいある。お気に入りのイヤリングに、化粧品の入ったポーチ。今でも心に残っているのは、大好きな人からもらったブローチを落としたこと。あのときは、何日も探したけれど見つからなくて大泣きしたっけ。「あっ、しまった!?」と、失くしたことに気づいたときに、どんなに思入れのあるものであってもどこか“諦めの心”があったのは確か。

ただ、空港で大切なモノを失くした女の子の話を聞いて、自分が大切に思う何かを簡単に諦めてはいけないなって心からそう思ったんだ。

わ、わたしのテディベアがいない!

大切なテディベアを空港で失くしてしまったという4歳の女の子の悲しみの訴え。SNSに投稿されたある「捜索願」が話題となったのだ。その投稿をローガンエアー航空会社のCAであるKirsty Walteさんが、たまたま目にしたことがこれから綴る奇跡のような出来事の始まり。

同僚と一緒に必死にベアを探し出し、200マイル以上も離れたオークニー諸島に住む持ち主のSummerちゃんに届けようとローガンエアーのスタッフたちが一致団結したのだった。

VIP待遇で帰国したテディベア

Kirstyさんは一刻も早くSummerちゃんのもとにかえしてあげるために、なんとベアのための座席を用意。カークウォール行きの飛行機に乗って無事に帰国したテディベアは、Summerちゃんと感動の再会を果たしたのだった。

そのときのことをローガンエアーのコマーシャルディレクターはこう語っている。

なにか問題に気付いたとき、我々はすぐに対処しなければ大変な事態に発展する可能性が大きいことを知っている。だからすぐにSummerちゃんのもとに無事に帰すべく、席を手配したのは当たり前のことだ。

 

女の子とベアが、感動の再会をする手助けができて本当に嬉しく思う。

上の写真は、Summerちゃんとベアが再び出会えたときの写真。Kirstyさんも隣でやさしく、そして誇らしそうに微笑んでいる。

わたしはこの話を知ったとき、心から「世の中捨てたもんじゃないな」ってそう思ったんだ。それに彼らのプロフェッショナルな働きにも心震えた。だって、乗客だったとはいえ、SNSでたまたま見た投稿に、迅速な対応をして、さらに女の子にとっては宝物であり、最高の相棒であるかもしれないけれど「クマのぬいぐるみ」のために席を用意して送り届けるって。

夢のような話だと思ったし、もし自分だったら一生忘れられない出来事だ。「奇跡」というのは、誰かを思いやる気持ちから生まれるのかもしれない。

Licensed material used with permission by Loganair
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。