世界初、英に登場した「ヒゲカフェ」。

疲れた、癒しがほしい……。ふわもこの犬や猫、あるいはウサギなどの動物たちに安らぎを求めるキモチは理解できる。

だけど、それが男たちのヒゲとは…。

ああっ、癒される…のか?

髭を触って、お茶を楽しむ
癒やし空間

クリスマスで賑わう英レスターのショッピングモールに現れた、ポップアップストア「Mo Bros」。店員はみなサンタクロースと見まごうヒゲをたっぷり蓄えた店員たち。

イングリッシュティーやコーヒーも提供されたようだが、お客たちが楽しみにしていたのは、彼らのヒゲ。そう、言うなればここは“ヒゲカフェ”。男たちの長くチリチリしたヒゲを触って癒されようという、ユニーク極まりないショップだ。

ちなみに料金は5分間で5ポンドというから、日本円にして約760円といったところ。うーん、正直これが高いと感じるかどうかは、もう個人の偏愛次第としか(笑)。

手垢のついた表現だけど、見れば見るほどシュール。これで本当に癒しの効果があるんだろうか?

プロジェクトを仕掛けたMo Bro’sによれば、なんでもヒゲを触ることでオキシトシンが分泌され、心がリラックスする効果が科学的に証明されているんだそう。犬や猫を撫でたときに分泌されるという話は聞いたことがあるが、小動物に触れるのと同じく、男たちのヒゲにほっとなるとは到底思えないのだが…。

だけどお客たちの表情を見る限り、まんざらでもないご様子。ちなみに、ただヒゲをなでるだけでなく、オイルやコロンを使い、より柔らかくいい香りのするヒゲで楽しんでもらおうという配慮がニクい。

「クリスマスに忙殺されている人たちを癒やしたい」という思いから生まれた異色のポップアップショップ。ご自慢のヒゲを持つスタッフもその場で募集し、2インチ(約5cm)を超える髭の所持者は、1時間30ポンド(約4500円)で働くこともできたそう。

素敵な髭を維持するために

ところでこのMo Bros、年がら年中ヒゲを触らせているわけではなく、普段は大手髭剃りメーカーとして製品販売が中心。自慢のヒゲを蓄えたDattani三兄弟が運営する会社の創設も、ヒゲがからんでいた。3人ともヒゲのトリミングやケアに大変苦労していたらしく、「だったら自分たちで製品を」と。

ポップアップショップにも、もちろん「Mo Bros」の自慢の商品が並んだようだが、触ることでヒゲの魅力に魅了された男性が手入れ道具を買ったり、それこそプレゼントに選んでいく人が多かったんだとか。そうそう、ヒゲを撫でるために支払われた料金はすべて、ホームレスの援助のために寄付だそう。ダンディなヒゲの持ち主はハートもホスピタリティに溢れていた。

Licensed material used with permission by Mo Bro’s
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。