迷いの多い若者へ。最高齢ダンサーが伝える、たった1つのこと

20代は、若いからこそ迷いが多い。

仕事に、不満があるわけではない。それでも、ずっとこの道一本で生きていくことを、いま決断するのは難しい。

まだまだ知らない社会や世界、暮らし方があることをこれから知っていくだろう。そんな出会いを前にした時、今自分のやっていることは、本当に役に立つのだろうか。収入よりも、「好きだからこれをしたい」という気持ちを貫くことで、いつか後悔するのではないだろうか。たくさんの可能性があるからこそ、選択肢の多さに翻弄される。

まさにそんな渦中にいる人にとって、オーストラリアのダンサーEileen Kramerさんの生き方を紹介したい。彼女はなんと、今月103歳の誕生日を迎えたのだけれど、まだまだ現役のパフォーマーだ。もちろん、オーストラリアでは最高齢の。

24歳から約80年
ダンスだけを貫いてきた

24歳の時に出会った舞台で心を打たれ、オーストラリア初の「モダン・ダンスカンパニー」に所属。それ以来、ツアーで世界を飛び回りながらダンス一筋に生きてきた人生。100歳を越えたいまでも、現役のダンサー・振付師として活躍をしている。

他には何もできなかったけど、自分の人生が大変だったとは思ってないわ。もしダンスをしていなかったら、きっとイーゼルに向かって絵を描いていたでしょうね。

彼女はABC NEWSのインタビューで、「芸術と触れ合わない自分を想像することはできない」と答えている。

たったひとつの舞台から好きになったダンスという道を、ただひたすらに愛し続けてきた。継続は力なりとはよく言うけれど、80年続けていてもまだ高みを目指し、彼女は毎日上達するために練習を欠かさないのだそう。

命ある限り
何かを“創造し続ける”こと

人生で最も大切なこと。それは、自分の手で何かを創り続けることだと彼女は伝えている。

片目がうまく見えずバランスを取るための練習が必要な状態でも、彼女はいつも衣装や舞台を、自分の手でつくりあげていると言うから驚いた。

クリエイティブな事をしてみなさい。クリエイティブなことにかかわっていたら、あなたはいつもなにか新しいことと出会える。日々変化しないなんて、死んでいるのと同じよ。

どこにいても、何をしていても、目の前のことに愚直に取り組み続けること。成長を求めて努力し続けること。

そのエネルギーが、100歳を越えても少しも衰えていない。彼女の言葉やダンスは、もやもやとした迷いがある心に、スッとまっすぐな光を差し込んでくれる。

Licensed material used with permission by Woodfordia Media, (Facebook), Eileen Kramer
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。