華麗なる「夕陽」を、海の上から味わうという贅沢体験

「陽が傾き、潮が満ちはじめると、志摩半島の英虞湾に華麗な黄昏が訪れる。」

これは、山崎豊子が小説『華麗なる一族』に書いた冒頭文。その後、寄稿文にもこんな一節を残しているそうです。

「…何時間も、何日も、沈みゆく夕陽を眺めた。そのあまりに壮麗な自然の光景を文字にする術もなく、書いては消し、消しては書いて、何日目かに書き上げたのが、冒頭の数行である。

この数行を書きえた時の喜びは、今もって忘れられない。華やかに天を染め、燃えながら沈んで行く夕陽のすがたは、『華麗なる一族』の象徴であり、作品の産声をそこに聞くことが出来たのだった。」

このように、山崎豊子が多くの長編小説の冒頭を書き出したのが「志摩観光ホテル」だと言われています。昭和26年(1951年)4月、戦後初の純洋式リゾートホテルとして誕生。当時の賢島には、真珠の買い付けで訪れる外国人が増えてきていたのです。

志摩観光ホテルには、山崎豊子が執筆に使った机が展示されている。

その夕陽を
「海の上から眺める」
という贅沢

志摩観光ホテルと聞いて、サミットを思い出す人は多いかもしれません。2016年、G7伊勢志摩サミットの開催地として、一躍世界中からも注目を集めました。

風光明媚で、海の幸、山の幸が豊富とあれば、そのポテンシャルは窺い知れるところ。

伊勢海老、アワビ、松阪牛…もちろん食材も十分すぎるほど豊富なのですが、今回は「美しい夕陽」を心に刻みたいと思うんです。

ホテル専用の桟橋へと向かうと、そこに用意されているのは、プライベートクルーズ。

いざ、英虞湾へ。

夕陽を浴びながら、徐々に遠ざかっていく志摩観光ホテルの「ザ クラシック」。

船は賢島大橋の下をくぐり抜けていきます。振り返るとそこには、華麗なる夕陽。

日が沈んだあとも、しばらくクルーズ体験は続きます。

3月からは、貸切での船上パーティーや、サンセットクルーズなど、いろいろなアクティビティが生まれる予定とのこと。

同じグループホテルの「プライムリゾート賢島」を海の上から見ると、まるでヨーロッパ。この日は少し風があったので波が揺れていますが、満月の日のムーンロードはとても綺麗に輝くそうです。

そんな夕陽を味わうべく、2018年3月1日より「ラウンジクルーズ志摩」が運航。リアス海岸の優美な景観を感じながら、穏やかに軽やかに英虞湾を満喫してみては?

★チャータークルーズプラン(最大定員12名)
・デイクルーズ ¥20,000〜
・サンセットクルーズ ¥30,000〜

★船上パーティプラン
・チャータークルーズプランにひとり5,000円追加
(※いずれも、1艧1時間あたりの料金)
・内容:総料理長 樋口宏江の季節のオードヴル & スパークリングワイン、ソフトドリンク

※志摩観光ホテル、海辺ホテルプライムリゾート賢島、ホテル近鉄アクアヴィラ伊勢志摩、賢島宝生苑、4施設に宿泊している人限定プラン。

Photo by JAPAN LOCAL
取材協力:志摩観光ホテル
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。