熱中しているのは、どれだけ上手に「ゴミ」をつくれるか。

なんでこんなモノを?一目見て、そう思わずにはいられなかった。

<セラミリスト>を名乗るTim Kowalczykは、実際に見つけてきたゴミをセラミック彫刻でリアルに再現するプロ。芸術学校の指導者でもあり、アメリカで数々の賞を獲得している。

世の中にはすこし変わった人がいるもので、彼はこれらを「ストーリーの具現物」だと言い切る。

いつかの子犬の家

滲んだ青春時代

「角」の快感提供済み

飼い主の忘れ物

厨房からの逃亡者

カベに鬱憤を描いた残骸

誰かを助けたあと

浮かんできたのは、河原沿いの乱雑に生い茂った雑草のなか。ああいう場所は“宝庫”だったりする。

すべてが意図的に捨てられているとは限らない。うっかり置き忘れてしまったもの、気づかない間に落としてしまったもの。どこかのタイミングで、必要とされてつくられたはずのそれらは、「ゴミ」という名称に変わる。

世の中にあるほとんどのモノが、最後はそう呼ばれて袋詰めされるでしょう。だから、彼にとっては、「ゴミ」が一番面白いのだ。

Licensed material used with permission by Tim Kowalczyk
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。