いい仕事をするために、今すぐ「暇」をつくりましょう。

職場ではいかにこの仕事を早く終わらせるかを考え、文書やデータを分析することに集中する。ちょっとした休憩時間にはスマホを開き、家に帰るとテレビを見て気づいたら寝落ちしている。

こんな生活に心当たりはありませんか?

こんなルーティーンじゃ、
脳が全く休まらない!

クリエイティブを生業としている人たちにとって、それは「危険な習慣」だと警鐘を鳴らしたのは、スタンフォード大学のEmma Seppala氏。健康と幸福感を科学的に分析し、それに関連する書籍を出版するなどして活躍している心理学者です。

氏の論文によると、このような毎日を送ることで、脳は常に何かしらの情報に接触し続けてしまう。休む時間がなくなってしまうのです。その結果なにが起こるかというと、「クリエイティビティの消滅」。

たしかに、これは最も避けたい状態。アイディアが出なくなってしまった時の苦悩たるや……。

クリエイティブには、
「ぼんやり」が命。

最も創造力が高まる瞬間、それは「なにも考えずに、心に空白があるとき」だと彼女は言います。完全にリラックスしていて、特別何かを考えるでもない。

とにかく、電子機器からも離れて“ぼんやり”することが重要。これがいちばん難しいかもしれないですね。

例えば、夕日が沈んでいくのを眺めているとき。アリが、一生懸命エサを巣に運び入れる姿を見つめるのでもいい。そんな時にふと、アイディアが降ってくることが多いというのは、研究によっても明らかになっています。

一般的には、液晶画面を50分眺めたら、10分の休憩が必要だと言われているそうです。長い時間コンピュータやOA機器に触れすぎると、「テクノストレス」に陥ってしまう危険性も。自分が思っている以上に、パソコンや携帯との付き合い方は気をつけなければいけないのです。

今日から試してみてほしい
“8分間”のティータイム

とはいえ日本は、世界屈指の“忙しい国”。すぐに電子機器との時間を減らすのも難しいでしょう。可能であれば、毎日散歩をするのがオススメ。散歩の習慣がある人とない人では、創造力に大きく差が出ると言われています

散歩が難しければ、『ART OF TEA』の創業者、スティーブ・シュワルツ氏が勧める<8分間のティータイム>を実践してみるのはどうでしょう?

電子機器を完全に断ち切り、お湯が沸く音に耳をすませ、茶葉を選んで、香りを楽しむ。できるだけ五感を使って、ゆっくり一杯に向き合うのです。この数分だけでもデジタルデトックスするだけで、脳も心も、休まる時間になるでしょう。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。