福耳メンバーが長野の古民家で語った「旅と音楽」とは?

なりたい存在、行ってみたい場所、手に入れたいもの。憧れや目標に近づけた分だけ感動は大きくなりますよね。そんなことをとくに感じさせられたイベントがありました。

それは、空いている部屋や家を貸したい人と、借りたい人とをつなぐプラットフォームであり、料理や芸術、時にはアドベンチャーといったアクティビティも提供できるサービスである、Airbnb(エアビーアンドビー)の新たなプロモーション「THE LIVE HOUSE」です。

ライブハウスと銘打っているけれど、会場として使われたのは長野県の山間にある“民家”。アーティストが地元の人たちと交流をしながら、そこで得た体験を演奏に込めたのです。

ゆったりと肩肘張らない彼らの姿は、まるで自宅でくつろいでいるかのよう。遠くにいる存在に会うというよりも、友だちの家に遊びに来ているような親近感がありました。

ライブが開催されたのは
「築130年のリノベ古民家」

福耳のメンバー
左から、さかいゆう、松室政哉、杏子。

福耳は、杏子、山崎まさよし、スキマスイッチらオフィスオーガスタ所属アーティストからなるスペシャルユニット。シンガーソングライターのユニットならではの、確かな演奏力と歌声のハーモニーが魅力。
前作から5年ぶりとなるファン待望のニューシングル「ブライト / Swing Swing Sing」を8月23日(水)にリリース。

この一軒家は、いまの家主である石井さん夫婦が、仲間と一緒に1年間かけてリノベーションした建物。子どもたちと一緒にここで生活をしながら、ゲストハウスを運営しています。

廃材を再利用して自分たちで塗り直した土壁などがある
家具は、取り壊される民家などから譲りうけた

1階のカフェでは、畑や田んぼで採れた有機野菜やお米をつかったメニューが食べられるほか、2階にはギャラリーやヨガをするために利用できるスペースが。

縁側には自家製醤油の樽が置かれています。「発酵食品は話しかけたり、歌を聴かせると美味しくなるんですよ」と石井さん。話を聞いた杏子さんが樽に向かって歌いかけるなんてシーンも。

ふすまのない広間や、山に向かって開かれた窓から見えるウッドデッキが開放的。部屋を吹き抜けていく爽やかな風を感じたり、鳴り響く蝉の声を聞きながら、のびのびとした夏の空気を胸いっぱいに吸い込める場所です。

ここでしかできない体験を
“みんな”で共有する

このおうちを訪ねたアーティストは「福耳」のメンバー。はじめに到着した3人は、夏休みに祖父母の家を訪れた子どものように高揚した様子でさっそくあたりを探検開始。そこに集まったみんなで薪を割ってピザをつくったり、ひょうたんランプを手作りすることに。

ここでは季節ごとにいろいろなアクティビティが楽しめます。とはいえ、まさか会場の持ち主である家主とアーティストが一緒になって遊んでいるだなんて、なんだか不思議。

なかなか思い通りにいかないときも
ご主人にコツを教わりながらワイワイ盛り上がる一同

スキマスイッチのメンバーも先発組に遅れて到着
石井さんオススメで釣り堀へも移動

釣り上げた魚はその場で炭火焼に

周辺にある神社を見学

清流での川遊びも

地域の人と関わったり、旅先で知り合いが増えていくワクワク感ってあります。

「こういうちょっとしたことで曲ができることってあるんですよ。そういうきっかけは日常よりも、旅先でのほうが多いかもしれないですね」と、杏子さん。

近所を散策し、石井さんが紹介してくれた雑貨屋さんへ立ち寄ったときにも、こんなできごとが。

東京でテレビ関係の仕事をしていたオーナーが経営する雑貨屋
コンセプトは“植物×古道具”

初めての人たちとも、すぐに仲良くなれることってあります。会ったばっかりなのに、ずっと知っていたような感覚を覚えるのは、こういうひと言があるかないかの違いなのかもしれません。

「あぁ、石井さんのお友達なのね!」

ライブという目的を忘れてしまいそうな面々。こうして理解を深め合えたのは、はじめまして同士だけではなく、福耳のメンバーも同様でした。松室さんは、「先輩方と、こんなに打ち解けたのは初めてです!」なんて話していました。

いつのまにか、石井家の子どもたちと福耳メンバーが一緒になって家の中を駆け回ったり、庭の巨大トランポリンで遊んだりとエンジン全開!

おうちに帰ってくる頃には、そこに集まったみんなが、これまで以上に和気あいあいとした雰囲気に。そうして、ついにライブがはじまったんです。

居心地よく鳴り響く
つながりを感じられる音楽

福耳がこの5人で演奏するのは初めてのこと。日が落ちて薄暗くなってきた部屋には、メンバーが手作りしたひょうたんランプの光。

非日常であるはずなのに、なんだかおうちにいるような感覚。一方で、視線や呼吸を合わせて額に汗を滲ませながら演奏する福耳の姿には、まさにライブならではの迫力や臨場感も。

リラックスしているのに刺激的。その居心地の良さは、一日を記録した動画で見てもらうことで伝わるでしょうか?

この地域に住む人々と接し、ガイドブックにのっていないいろいろな話を聞いたさかいさんの表情も印象的でした。「島をまるごと借りて、事務所のみんなで遊びにいくのも楽しそうですね」なんてコメントも。たしかに「Airbnb」なら可能です。

「散々遊んで帰ってきたらホストファミリーの方々が外にいて、おかえりなさい!って出迎えてくれたんです。知らない土地なのに、自分の田舎に帰ってきたみたいな感覚で、すごくリフレッシュできました」と語ったスキマスイッチの大橋さん。

最後は、『星のかけらを探しに行こう Again』で締めくくり。

それぞれの音がスピーカーを介さずダイレクトに響いてくる感覚は、距離感の近いおうちライブならでは。常田さんのコメントには、ついつい頷いてしまいました。

「いつもは、それぞれの楽器の音が目の前のモニターから聞こえてくるので、メンバー同士の距離感と聞こえてくる音の距離感が異なるんです。今日みたいな空間だと、ギターの音はギターから聞こえてくるし、歌は口から聞こえてくるので、その音がアンサンブルしていくのがすごく面白かった」

派手な照明も質のいい音響もないけれど、気取らずに歌えたり、寝っころがって聞けたり。こんなに近い距離でアーティストのパフォーマンスを体感できること自体が貴重!

いつもと違う景色を見て、地元の人とふれあって、そういう小さな旅の経験から生まれる音楽の魅力は、「とにかく近い」からこそ心に響く体験になったはず。では、この旅を通じて出会った場所や人、体験が、実際アーティストたちの音楽にどう影響したのでしょう。彼らに質問をしてみたところ、こんな答えが返ってきました。

大橋「ぼくは体験談をそのまま直接歌にすることもありますけど、少ないほうだと思うんです。だけど、どこかにいったときの景色とか、あのとき出会った人と話したこととか、そういうことが元になって曲ができることは多い。やっぱり誰とも接しないでずっとひとりで考えていればできるってものでは絶対にない。外からの刺激とかそういうものは、音楽に必要だと思います」

杏子「絶対に影響はあると思う。作ってやろうって思って旅とかに行っちゃうとダメなんだけど。神社で歌を歌う機会があったんですが、街中を歩いていたらおばあちゃんが『私はいけませんけど頑張ってくださいね』って送り出してくれて感動したんです。より気持ち込めて歌おうってすごく思いましたね。そういうふらっと行って会った人と話したことや言葉が出てきたり」

常田「旅先で異業種の人と話すのがとても刺激になります。連絡先を交換したあとに、偶然再開したりとか。そういうのが大好き。刺激を受けて頑張らなきゃダメだなって思いますし、単純に人間観察がヒントになることもたくさんありますよね」

さかい「ぼくの場合、旅は決めるところと決めないところが半々。決めないときのハプニングが楽しいですよね。音楽にしようと思って行くんじゃなくて、旅そのものを楽しもうと思って行って、帰ってきてからすいぶん経って記憶が熟成されて曲になったり」

松室「例えば人魚伝説とか、その土地ごとの言い伝えが好きです。けっこうエモーショナルじゃないですか。物語だからっていうのもありますが、感情がうねったりするので、やっぱりその場所に行ってその人に教えてもらうことはけっこう大事。それを直接曲にするというよりは、聞いたことでテンションが上がったり、エモーショナルになって曲が書けたり」

なかには、自分の故郷とはべつのもうひとつの田舎に行くような体験が特別だ、なんて話も。今回の旅が、ふつうの旅行とどう違うのか。それは、やはり場所と人と体験がもたらす「近さ」からこその体験だと思うのです。

おじゃまします、と間借りするような旅のかたち。宿泊先には、帰ってきた時に「おかえり」と声をかけてくれるホストファミリーがいて、近所の知り合いを紹介してくれる。すると、会ったばかりなのに、ずっと知っている親戚のように感じられたりもする。これが可能になるのは、Airbnbならでは。そこがよく行く観光地だったとしても、地元の人しか知らない何かに出あえたりします。まだまだ知らないこと、たくさんあるはずではないでしょうか!

暮らすように、旅するように。
素敵なおうちでくつろごう!

この家がライブハウスになるのは、この日だけ。

ちょっと集まろっか、と気軽に声がけするくらいの感覚でみんなで家を借りれば、音楽家でなくとも創造的な何かが生まれるはず。仲のいい友だちと一緒に旅行を計画したり、グループで合宿をしてもいい。

THE LIVE HOUSE」のように、その場所でしかできないことや、そこで生活している人たちにしかわからないことと繋がり、とにかく近い距離で新しい何かを生み出せたら……。そう考えると、とっても素敵なアイデアがいくつも膨らんでくるような気がしませんか?

Airbnbなら、遊びに行く場所や、刺激的なアクティビティを探したいとき、イベントを主催したいときにもモバイルひとつあれば管理がかんたん。ぜひ一度試してみてくださいね。