今ならはっきり言えます、「プリンスの大ファンです。」

オール・タイム・フェイバリットなものを紹介していただく週替わり連載企画。今週は、東京・赤羽にある R&B 喫茶店のオーナーにお話をきいています!4回目となる今回の “フェイバリット” は、昨年この世を去ってしまった、ミュージシャンのプリンス。

フェイバリット紹介者:柴田秀行さん

赤羽にあるR&B喫茶『CAFE B-3』のマスター。元プロレス少年。

お店の片付け作業のBGMは、もっぱらプリンス。

#FAVORITE 04.
プリンス(ミュージシャン)

 

 ーープリンス、去年亡くなってしまいましたね。

柴田:僕の唯一の後悔は、生でプリンスのライブを観なかったことなんですよね。チャンスはあったのに、まさか死んでしまうとは思わず....また来るだろうと思っていて。ミュージシャンが亡くなってから、生前より評価されていくことってあると思うんですけど、特にプリンスはこれからもどんどん評価が上がっていく人だと思います。

本当に創作意欲が旺盛な人で、未発表曲を含めて、作ってきた曲の数が半端じゃないんです。もう亡くなっているのに、これから1年に1枚アルバムを出しても、100年分はあるらしくて!

 

 ーー出会いはどんなきっかけだったんですか?

柴田:中学2年生のころ、USAフォー・アフリカの『We are the world』がすごく流行っていて。マイケル、マドンナ、プリンス、まさに 80's と言われるど真ん中の時代。クラスにいた洋楽好きな友達にいろいろ教えてもらって、マイケル、マドンナ、までは「いいなぁ」と思って聴いていたんですけど、「あれ?ひとり変な人がいるぞ....」と(笑)。

 

 ーージャケットも、なんか強烈だし....(笑)。

柴田:そうそう(笑)ちょうどその時に、プリンスの代表作である『パープル・レイン』がヒットしたばかりで、とんねるずが彼のパロディネタをやったりしていました(笑)。

でもそのあとに出した『パレード』というアルバム。それをレンタルレコード屋さんで借りて聴いて....それだったんですよね、大好きになったきっかけって。「タダ者じゃない!本当に才能のある人なんだな」と。もう、理屈抜きで音を聴いた瞬間に思いました。

いろんな楽器を演奏できて、全部ひとりでやってしまうところも彼のすごいところで。アーティストとして、頂点にいる時間が本当に長かった人ですよね。

だって、
このジャケットですよ!?


 ーー自分自身の売り方も、新しかったですよね。

柴田:そうなんですよ。自分のCDを新聞の付録としてつけちゃったり(笑)、そこにライブのチケットも入れていたり。しかも、そのライブも本番の3日前とかに告知をするんです。コネとかが好きじゃなくて、関係者を呼びたくなかったんだとか。地元の新聞だけに情報をだして、ゲリラで地元のファンだけを集めたライブをやったりしていて。

 

 ーーファンは、いつなにが起きるかわからなくて大変(笑)。

柴田:これは有名だけど、CDをトラック分けしていなかったりね(笑)。収録されている曲が全部繋がっているって....もう、今じゃ考えられない(笑)。でも、どれも曲が本当に良くて、アルバム『パレード』の、曲間なしで次の曲に入って畳みかけていく感じは、本当にすごかった!ライブも、メドレー形式で次から次へと曲をチェンジしていくやり方で。それでも、高いクオリティを保ちながら展開しつづけるって、この人にしかできないことだと思います。

 

 ーーお店ではやっぱりプリンスを流すことが多い?

柴田:お店を始めてから、プリンスの曲を流さなかったことって1日もないんじゃないかな。あ、でも、かけるのは営業が終わったあとです(笑)。ちょっと恥ずかしいというか....(トップ画面右、『ラブセクシー』のジャケットを指しながら)だって、このジャケットですよ!? 

昔は、ファンであることすらちょっと言いづらかったくらいですけど....でも今ははっきり言えますよ、プリンスの大ファンだって(笑)。

 

“ぜひ、ここを見て!”

プリンスって、今決めたことでも、すぐに飽きてしまう人だったみたいで。完成したばかりの曲も、テープで聴いたらすぐに後ろに投げちゃったりしていたらしいです。今感じたことをすぐに出さないと時流に乗り遅れちゃうから、すぐに出したい、自分が最先端でいたいっていう思いが誰よりも強くあった人なんですよね。

前回の “フェイバリット” はこちら

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。