デヴィッド・リンチのクセになる“違和感”

オール・タイム・フェイバリットなものを紹介していただく週替わり連載企画。今週は、東京・赤羽にある R&B 喫茶店のオーナーにお話をきいています!3回目となる今回の “フェイバリット” は、デヴィッド・リンチ(映画監督・脚本家)! Here we go!
フェイバリット紹介者:柴田秀行さん

赤羽にあるR&B喫茶『CAFE B-3』のマスター。元プロレス少年。

お店の片付け作業のBGMは、もっぱらプリンス。

#FAVORITE 03.
デヴィッド・リンチ
(映画監督・脚本家)

 

柴田:デヴィッド・リンチ、やることなすこと、全部大好きなんです(笑)。これまでにお話しした、プロレス山田風太郎の小説にも言えることなんですけど、作品に出てくる人が全員怪しい(笑)。北野武の映画『アウトレイジ』のキャッチコピーが “全員悪人” なら、こちらは “全員変人” (笑)。彼の作品って、強烈なファンか、その反対に分かれると言われているんですよ。言わずもがな、僕は強烈なファンですけど(笑)。

 

 ーー変人だらけの作品に惹かれるその心は?

柴田:これはリンチ本人も言っていたことなんですけど、作品が抽象的で(もともと絵をやっていた人で、描く絵も抽象的なものが多いんですけど)観る人によって作品への解釈が変わる作品だなと。観る人だけじゃなく、1回観ただけじゃわからなくて、観る度に印象や解釈が変わってくるのが面白いですよね。

 

 ーーいい意味ですぐに理解ができないというか(笑)。

柴田:そう(笑)。映像も、引きの画か、人の顔のアップか、と極端だったり。引きの画って、映像として映ったときに画面がオフビートになるというか、静寂になるじゃないですか。そんな状況の中、いきなり登場人物が叫び出したり、泣き出したり....。もう理解とかじゃないですよね(笑)。

でも、その束の間の緊張感も好きなところ。リアルな日常なんだけれど、ファンタジーが絡んできて「これって、笑わせているの?どうなの...?」という、絶妙な違和感があるんです。それもクセになる(笑)。 

やっぱり
天才は変わっていなかった!

 

 ーー今夏、またデヴィッド・リンチの作品をリアルタイムで楽しめるということで。

柴田:本当にタイムリーなことに。WOWOW開局当時の目玉作品だった『ツイン・ピークス』というドラマが、25年経って『ツイン・ピークス The Return』としてまたWOWOWで放送されていて。キャストも出られる人は当時と同じ人が出ているんです。

彼は10年くらい映画を撮っていなかったんですよ。「ブランクもあるし、どうなるかな?」ってお店のお客さんと話しながら勝手に心配していたんですけど....やっぱり天才は変わっていなかった! 衰えていないですね。

デヴィッド・リンチの作品は本当に色々あってどれも好きですけど、『ツイン・ピークス』が一番わかりやすく、観やすいかなと思います。

 

Reference:Twin Peaks

『ツイン・ピークス』は、1990年から1991年に全米で放送され日本でも社会現象と化したテレビ・シリーズ。25年ぶりに、『ツイン・ピークス The Return』として再びWOWOWにて放送中。

 

“ぜひ、これを見て!”

25年前にやっていた『ツイン・ピークス』は、殺されてしまう女の子が、主人公の捜査官に向かって「25年後に会いましょう」って言うんですよ! それで実際に25年経った今、またドラマが放送されるという。もう、ファンは大興奮ですよね。

前回の “フェイバリット” はこちら

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。