米国のカウンターカルチャーを理解するための「不良の教科書」

もう10年も前になるが、ルート66でアメリカを横断したことがある。

きっかけの1つは、ヒッピーのバイブルといわれる小説『On the Road』(ジャック・ケルアック著)だった。アメリカ大陸を縦横無尽に移動する、破茶滅茶なストーリーを読んで以来、大移動にずっと憧れていたのだ。

シカゴからサンタモニカを結ぶ米最古の国道は、全長3,755kmにも及ぶ。僕と仲間たちは、約3週間をかけてアクセルを踏み続けた。

しかし、もっと以前に『On the Road』と出会い、アメリカへ渡った日本人がいた。写真家:小林昭。1969年から1974年までの6年間、カリフォルニアのヴェニスビーチを拠点に国内をキャンピングカーで旅した人物。

今回、43年の時を経てリリースされる新刊本『Back On The Highway』には、当時の様子を写し出した貴重な写真で溢れているようだ。 

古き良きアメリカを味わえる
モノクロームの写真

ここに掲載するのは、上から順に、アメ車、POC(Pacific Ocean Park)、カリフォルニアのビーチロード、そして、モーテルの4枚の写真。残念なことに現在POCは閉鎖され、モーテルは看板を残すだけとなっている。

ちなみにPOCの桟橋は、映画『ロード・オブ・ドッグタウン』にも登場。サーフ・ポイントとして描かれているスポットだ。

古き良きアメリカを味わえるモノクローム写真は、日本人の僕が見てもどこか郷愁を感じさせてくれる。

書籍販売を記念して
開催される写真展

※表紙は、ブルース・サイドとカントリー・サイドのダブルカバー仕様。

日本から遠く離れたアメリカで、小林はいったい何を感じ、何を思い、何を写真に収めたのか……。わずか4枚の写真だけでは、彼の過ごした6年間という月日を想像するには物足りない。

僕と同じようにそう感じた人は、ぜひ写真展に足を運んでみてはいかがだろう。

小林昭写真展『Back On The Highway』
期間:2017年7月14日(金)〜 7月23日(日)
時間:12:00〜19:00(最終日のみ、18:00まで)
会場:AL(等京都渋谷区恵比寿南3-7-17 1F)
お問い合わせ先:03-5722-9799
公式サイトはコチラから。

スペシャル・イベント
7月14日(金)18:00 〜 レセプション・パーティー
7月21日(金)19:00 〜 「小林昭×ジョージ・カックル」トークショー

書籍『Back On The Highway』(出版社:ブエノブックス)は、今月末が発売予定となっているが、写真展にて先行発売をするとのこと。しかも、写真も展示販売されるようだ。

Licensed material used with permission by 「Back On The Highway」
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。