【超・渋滞回避術】GW、車の移動を諦めていませんか?

視界に広がる車の連なりに終わりが見えなくて、うんざりする…そんなゴールデンウィーク(GW)の幕開けだけは、本当に勘弁して欲しいものです。渋滞から逃れる方法ってあるのでしょうか?

AsapSCIENCEが制作した動画「How Not To Get Stuck In Traffic」が、そのヒントを紹介しています。あくまで交通事故や工事が原因ではない場合、参考程度にどうぞ。

「車間距離」が
早め到着のポイント

そもそも、なぜ渋滞が起きるのか?道路工事や事故、高速道路の料金所など、やむをえない不可抗力が多いのも事実ですが、どんな状況も、ドライバー自身が気をつけていれば軽減、もしくは防げるもの。そのために意識して欲しいのがこちら、前後の車と均等の車間距離を保って走行すること。

進んでは止まり、また進む。繰り返しを引き起こす原因のひとつは、この赤い車のように、前方を走る車までに車間距離があると思えば、スピードを上げて一気に追いついてしまうから。そうして追いつけば、今度は一気にスピードが落ちる。この緩急が渋滞を生み出す原因のひとつ。

画像左側のように道路が空いていれば、法定速度内のルールはありますが、ある程度自分のペースで走行することができます。が、そもそも密度の高い道路(画像右側)をそれぞれのペースで自動車が走行すれば、どうしたって無法地帯になり、ブレーキの回数も増えて、大きな混乱が生まれてしまうもの仕方ありません。

これは、2008年に実施された渋滞のメカニズムを示す実験の様子です。最初は、円形の道をどの車両も決められた速度を維持しながら運転していました。こうして、均等に車間距離を保っていれば、同じスピードで延々と周回を続けることができます。

次に、数人のドライバーにスピードを上下げさせるよう指示を出しました。結果がこちら。均等に円を描いていた図はあっという間に崩れ、すぐに一部で渋滞が発生しました。ドライバーが一定間隔を保とうとしない、ないしは規定の速度を守らないと、どこかで渋滞が生まれることが分かります。

と、いうところまでを動画で見たこれは私の感想。

早く目的地に到着したいという思いから、ついついスピードを出したくなる。けれど、その先に待っているのが渋滞ならば、むしろ一定のスピードを保っていた方が、結局は滞りなく目的地までたどり着けたりして。

海外では、すでに
改善策として実施されている
 

ベルギーやオランダでは、ハイウェイなど警察車両が一定の速さで走ることで、後続車のペースを守らせる取り組みもあるようです。ロサンゼルスでは、車が一定に走るよう信号を調整したことで、日々の交通渋滞が約14%緩和したという結果が発表されました。これらは「ブロック・ドライビング」と呼ばれ、有力な改善方法と考えられています。

自分を過信せず
「配慮」を忘れないで

さらに、ドライバーの意識の問題にも動画は迫ります。よく「車に乗ると人格が変わる」という人がいますが、むやみにあおったり、イライラをつのらせる、それとて渋滞の一因と考えられる、だそう。

約80〜90%の人が、周りよりも自分のことを優れたドライバーだと認識する傾向にあるようですが、自分が渋滞を引き起こしている当事者のひとりであることを忘れてはいけません。車に乗っていることで、「人と人」が対面している意識が薄れてしまうのでしょう。

しかし、混雑時の運転であっても、運転しているのは人と人。お互いの気遣いやコミュニケーションによって改善していく方法があるはずです。つまり、そのイライラが損になることをお忘れなく。

多くの人が、行楽地へと向かうGW。はやる気持ちがアクセルを踏み込む力に変わると、結果的にそこに渋滞の火種をつくることになりかねず、車中の空気も悪くならならないとも限りません。

急がばなんとか、どうぞみなさん安全運転で。

Licensed material used with permission by AsapSCIENCE
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。