「わざわざ持ち歩く」という選択。アメリカうまれのポップな電卓。

電卓って、いいよね。

でも、なかなかいいのがなくてね。それで、めっちゃ探して、海外から輸入している文房具屋さんの通販で見つけたのが、これ。カバーをパカッと取ってから使う。

ポップでしょう。80年代からデザインが変わってないんだって。

〈テキサス・インスツルメンツ〉っていうアメリカの会社が作ってるから、赤、白、青って、国旗の3色を使ってるんだよね。もちろんカラバリなんてないし、そういうところが潔くて、すごくいい。

あと、大きさもちょうどいいんだよね。カードよりすこし大きいくらいのサイズだから、これなら携帯しても邪魔にならない。

さいきん“わざわざやる”っていう行為が好きでね。

たとえば、音楽も能動的に聞こうとする。レコードとか、久しぶりに買いまくって聞いてるんだけど、面倒くさいことをあえてやるっていうのが心地良いんだよね。

だから、電卓もあえて持ち歩いてる。iPhoneでも代用できるんだけど、わざわざ取りだして打つっていう行為が楽しいんだ。

おもちゃみたいだしね、意味もなく押したくなるでしょう?

石野亜童/クリエイティブディレクター
「そこに音楽があるならば」。ウェブマガジン『ミーティア』編集長。現在、自身のクリエイティブカンパニー「E inc.」で幅広に活動中。鹿児島県生まれ。

Photo by 元家健吾

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