お箸でつながる支援プロジェクト「はしながおじさん」

もともとは、アメリカの女性作家ジーン・ウェブスターによる小説。主に両親のいない子どもに金銭的な援助をおこなうが、しかし、その正体は絶対に明かさない。現代日本では、広く学生への援助者の意味で用いられている──。

と、この説明はあくまでも「あしながおじさん」について。きっと一度は耳にしたことがあるはずだ。でも、ここで紹介したいのは「はしながおじさん」というプロジェクトの存在。

あなたが「お箸」を買うと…

これは、対象のお箸を購入すると、それとまったく同数のお箸が児童養護施設の子どもたちに贈られるというもの。漆箸の老舗メーカー兵左衛門と箸専門店にほん箸、デザインプロダクションのトータルデザインセンターの3社が立ち上げた支援プロジェクトだ。

お箸を扱う会社にも
できることがある

気になるプロジェクト発足の背景はこうだ。

そもそも、日本全国には約600の児童養護施設があり、様々な理由で約3万人の子どもたちが生活しているそう。その多くはサイズが合わなくなったり、多少傷ついたりしても、はじめに手にしたお箸を大切に使い続けているのだとか。

でも、新しいお箸を使うと、いつもの食事が美味しく感じられたり、楽しく、あたたかい気持ちになれたりするもの。そこで、贈った人も贈られた人も笑顔になれる仕組みを作ろうという思いから、先の3社が手を組んだというわけ。

まずは、東京と岡山の「にほんぼう」およびオンラインショップで販売を開始し、2017年4月からは全国の百貨店へも展開している。サイズは大、中の2種類で、価格はともに1,500円(税別)。お箸という身近なものを通じてできる、こんな支援の形があったなんて。

Licensed material used with permission by はしながおじさん
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。