「できない自分」を受け入れたら、さぁその次はどうする?

学校に行ったり仕事をしていれば、誰の人生にも困難や逆境は立ち塞がってきます。そこでくじけてしまうのか、乗り越えて成長できるのか、が「成功する人」と「挫折する人」を分けるのです。そして人は誰もが乗り越えるための力「レジリエンス」を持っています。挫折してしまう人はただ、その使い方を知らないだけなのです。

ここでは金森秀晃氏の著書『凹んだ数だけ強くなれる29の法則』に則って、その秘訣を学んでいきましょう。

ありのままの自分を
受け入れる

カウンセリングをしていてよく感じるのは

「自分を愛せない人は、人も愛せない」
「自分を赦せない人は、人も赦せない」

ということです。

仕事に追われて、やるべきことがどんどん山積みになってしまっているときに限って、さらにプライベートでも問題が生じてしまう…なんて経験があることでしょう。そんなとき、自分を赦すことができない人は

「こんなはずじゃないのに」
「ここは俺のいる場所じゃない」
「こんな仕事、私がやるべきことじゃない」
「なんで、自分ばっかり」

と結論が出せないまま、ぐるぐるしてしまいます。

人間は変化・成長していきたいと望む生き物ですが、それよりも「ありのままの自分を受け入れてほしい」と望む本能があるのです。そこで、まずは極めて小さいステップに集中することが大切です。それは「できない自分を赦す」ことです。その小さなステップが、まったく道がないと思っていたところに道を示してくれる「レジリエンスな行動」に繋がっていくのです。

1日の終わりに
感情日記をつける

まわりの意見や価値基準に従って生きることは、一見ラクなようでいて、じつは大きなリスクを伴います。次第に自分自身の声を失っていき、自分がもっとも自分らしくいられる人間関係や場所を築いていくことが難しくなってしまいます。

そうなってしまったとき、自分の声を取り戻すのにオススメの方法が「感情日記」をつけることです。1日の終わりに、喜怒哀楽の感じたことすべてを書き出してみるのです。

頭の中でグルグルと渦巻いている感情を、視覚化できる言葉にして書き出してみるだけで「客観視」でき、感情のコントロールの糸口が掴めるようになります。

このとき大切なことは「書き殴る」ということです。誰かに見せるつもりでキレイに書いてはいけません。逆に、もし誰かに見られてしまったら自分の人格を疑われてしまうんじゃないか、と思うようなことも、思い切って書き殴っていきます。

「感情日記」を書く習慣が身についていくと、いずれ書かなくても自分の感情を客観視できるようになっていきます。これはレジリエンスの達人への第一歩なのです。

「なぜ」を大事して
感情を解き放つ

イベントやカウンセリングをしていてよく出会うのが「やりたいことがわからない」と言って、フルモデルチェンジをしてしまう人です。

「この業界でトップを取りたいと思いましたが、やってみたらやりたいこととは少し違うように感じました。だから、こちらにチャレンジしてみたいと思います!」

これは自分の姿勢やあり方を修正するのではなく、周りの人や環境を変えるようなことになるので、逆境力や困難に対峙するための技術は構築されません。フルモデルチェンジをしてしまう人は「感情の解き放ち方」を知らないことが原因だと言われることが多いです。目的意識や動機、つまり「なぜ」がないのです。

「金持ちになりたい」「モテたい」「社会貢献したい」など、欲を持つことは良いことです。しかし、一般的で誰もが思うようなものに自分の人生を委ねてはいけません。それは、あなたの感情を解き放つことになっていないのです。

「なぜ」金持ちになりたいのか、「なぜ」モテたいのか、「なぜ」社会貢献したいのか、が大切なのです。「なぜ」を繰り返すほど、その思いは確かなものになり、あなたが持つ感情が解き放たれ、志に近づきます。

大切なのは、誰かに見られることを意識しないことです。それがどんなに変わっていたり、身勝手だったりしても良いのです。あなたの正直で素直な「なぜ」でないと意味がありません。自身の感情と向き合うことは、その困難や逆境と向き合うための最低限のマナーと言っても過言ではありません。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。