「アイウェア」で目の動きを読み取り、あらゆる電子機器をコントロールする

「アイウェア型デバイス」によって、画像の撮影やメールの送受信、音楽の再生のほか、照明、テレビ、エアコン、車イス、ロボット、ドローンと、身のまわりのものを操れるようになると言われています。

その一歩となる開発イベントの開催を2月に予定しているプロジェクト「FOLLOW YOUR VISION」は、頭と目の動きから脳の働きを推測したり、センサーで体の動作などの情報を管理できるメガネ「JINS MEME」を使用して、瞬きや視線の動きで電子機器を遠隔操作しようという試みです。

すべての人に、表現の自由を

動画に出演している男性は、一般社団法人WITH ALSの武藤 将胤(むとう・まさたね)代表です。2013年にALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症しました。DJを始めたばかりでしたが、いまでは手を使ってプレイすることができなくなりました。

そこで、DJやVJを続けるために、ALS発症後もその機能を保てると言われている「眼球」を生かしたこのプロジェクトを発起。2月のハッカソンイベントでは、開発者のアイデアや技術を募り、優秀作品を世界最大級の音楽見本市「SXSW」に展示する予定です。

すでに商品化されているアイウェア型のデバイスを使うため、より身近に感じられるところも、注目されている理由のひとつかもしれません。春以降に、無料のAndroidアプリを公開し、世界中の開発者のフィードバックをもとに発展させていきます。ALS患者だけでなく、高齢者の生活サポートにも応用できると考えられています。

アイデアや技術は「知のドネーション」と呼ばれています。アイウェアによる遠隔操作で、一体どんなことができるようになるでしょうか。この機会に、その可能性を考えてみてはいかがでしょう。

Licensed material used with permission by 一般社団法人WITH ALS
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。