心のフタを解放する「できたことメモ」ってなに?

最近何をやってもうまくいかない、マイナス思考がクセになっている、などの悩みがある人はいませんか?永谷研一さんの著書『できたことノート』では、毎日あるメモをすることで、ポジティブな思考が身につき、物事がうまく進むようになる、と記されています。

これを読めば、きっと今目の前にある壁を乗り越えることができるでしょう。

本当の気持ちを隠す
「フタ」の存在

人間は大人になるにつれて、社会へ適応するため本音を隠して生きるようになります。勇気を出して行動したが、逆に痛い目にあった…という経験は誰しもがあるでしょう。こうした経験を経て、私たちは本音と建前をうまく使いこなすようになり、本当の感情を心にしまいこんでいくのです。言うなれば、自分の心に「フタ」をしていくような状態です。

こうした、「思い込みによる心のフタ」はすべての人が持っているもの。人は、家庭生活や社会生活で様々な役割を持っていて、つねに表面的に何かを演じています。これを心理学では「ペルソナ(役割性格、表面的な人格)」と呼び、ペルソナは自分の思考にも影響を及ぼします。

本音を隠してキャラクターを演じることで、深く考えず、本音に触れず、とりつくろってしまうクセがつき、つねに思考停止の状態に陥ってしまうのです。

このフタを開ける術はあるのでしょうか?

「できたこと」に
着目しよう

心のフタを開ける方法は、あります。それは「自己肯定感が高い状態をつくる」こと。「自分は大切な存在であり、価値のある人間だ」と、自分自身を認めるのです。自己肯定感を高めると、欠点を含めたありのままの自分を受け入れることができるので、心のフタも自然に開けるようになります。

自己肯定感が高い人というのは、物事を前向きに考えられる人(行動ができる人)のことです。行動が変化すれば、周りの状況もきっと変化していくでしょう。

また、自己肯定感が高い状態を作るためには、毎日「できたこと」に着目することが重要です。「プロジェクトを成功させた」「テストに受かった」といった大きなことではなく、むしろ日々の小さなことに着目してください。

例えば
・机の上を片付けてスッキリした
・お菓子を配ったらお礼を言われた

こんな小さな事実に気づくことが、何よりも大切なのです。

メモを取ることで
毎日がポジティブに

このように、小さな変化を見つける方法として、メモを取ることをオススメします。1日のうちの最後の数分だけでもいいので、その日を振り返って、できたことを3つメモしましょう。スマホのメモ機能を使ってもOKですし、3つ浮かばなければ1つでもかまいません。

書き終えたら、寝る前にそのメモを読み上げるのです。続けて「今日はよくできた。明日も良くなる」と口に出してから、眠りについてください。

子どもだましのように聞こえるかもしれませんが、これは脳科学の側面から見ても正しい方法なのです。

ポジティブな思考になると、チロトロピンという甲状腺ホルモンが分泌され、このホルモンが増加するとチャレンジ意欲が活発になるのです。つまり、自分で「できたこと」を認めるのは、自分の未来を切り開いてくれるホルモンを増やすことと言ってもいいでしょう。

今日1日がタフな日であったとしても、寝るときには上記のように言葉を唱えて、自分にプラスの暗示をかけることを習慣にしましょう。続けることでポジティブな思考を持つようになり、物事もうまくいくようになるはずです。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。