選手のミスに、真逆の答えを出した2人のコーチ。正しい「リーダー」はどっち?

あなたにとって、理想のリーダー像とは?的確な指示をくれる人、チーム員に優しい人、叱るべきときに叱ってくれる人など、それぞれ求めるリーダー像は違うでしょう。

誰もが知っているように、チームにおいてリーダーはとても重要な役割を果たします。リーダーが変わればチームの雰囲気、戦力も変わります。そして、リーダーがどうメンバーに声をかけるかで、チーム全体の意識も変わっていくもの。「Inc.」のライター、ジャスティン・バリソさんは、信頼されるリーダーとはどうあるべきかをアメリカNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の、ある試合で起きた出来事を取り上げながらまとめていました。

選手のミスに
どんなコメントをしたのか?

10月下旬、アリゾナ・カージナルスとシアトル・シーホークスでの試合のこと。同点で迎えた延長戦、その出来事は起こりました。

はじめに、3分26秒を残した状態でカージナルスのキッカーがミス。そのミスから、対戦相手のシーホークスにチャンスが訪れたのです。ここで決めれば、勝利を掴むことができる…。しかし、シーホークスのキッカーも、同じくミスをしてしまう。2人のまさかのミスに、会場はどよめきました。

そして、両チームのコーチは試合後、それぞれのキッカーにこうコメントしたのです。

カージナルスのコーチ、B・アリアンズ。

「彼はこのチームに必要ではない。これは高校の試合ではなく、プロの試合だ」

対して、シーホークスのコーチ、P・キャロルは、

「私たちにチャンスはあったけれど、今回不運にも彼はそのチャンスをものにすることができなかった。でも、彼はここで何年もキックを決めてきている。だからこれからも彼は何度もゴールを決めるだろう」

信頼関係があれば
結果は自ずとついてくる

この正反対の発言から、「リーダーシップ」について、学べることがあるのではないでしょうか?実際、プレッシャーが大きい場面では、誰もがミスをしてしまう可能があります。そのミスについて、どう対応するのか。そこに、リーダーとしてのあり方が問われます。

後者のキャロルのように物事をポジティブに捉えようとすることで、リーダー自身の経験を話したとき、その内容は選手にとって説得力のあるものになるでしょう。前者のアリアンズのようにその場で見放すのではなく、選手がしたミスをリーダーが心に留めておけば、選手たちが窮地に追い込まれたとき、それぞれの選手に合った励ましの言葉や人を奮い立たせる言葉がかけられるようになるはずです。

リーダーが選手を思いやり、選手との信頼関係がうまく成り立っていれば、自ずと結果は付いてくるもの。もしも感情的に指導をしてしまっている人がいるしたら、一度自分の発言を見直してみてはいかがでしょうか?まずは、リーダーだけがチームを動かしているわけではない、ということに気づくことが大切かもしれません。

Licensed material used with permission by Justin Bariso
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