キッチンに置き、七日間で食料を培養し収穫できる「セルポッド」。

この画像は、ベリーとベリーの細胞を培養したものだ。作物を育てるのではなく、植物の細胞を育てて食べものをつくる。そんなアイデアが注目されている。

フィンランドにある「VTT Technical Research Centre of Finland Ltd」で開発された、セルポッドと呼ばれる道具が実用化されれば、キッチンで、誰でも、簡単に、食べものを生み出せるようになる。

収穫までわずか一週間ほど。
栄養素もバッチリ!

Photo by VTT
Photo by VTT

細胞培養で作られているため、見た目はつぶつぶ。果実の中身そのものといった感じだ。タンパク質や食物繊維、抗酸化物質、ビタミンなどの栄養素もすべて作物と同様に含まれている。“タネ”さえあれば、ほかの植物も培養できる。いまのところ、ちょっと味が薄くできあがるみたいだ。

自宅で野菜を栽培できるキットはしばしば話題になるけど、これはもう一歩踏み込んだ技術といった印象。仕組み自体は昔からあるもので、収穫までの時間が劇的に短くなった。

未だ査読が済んでいない研究成果とは言え、ベジタリアンミート(植物性の肉もどき)と同様に、新しい食材として話題になる日はそう遠くないかもしれない。自宅で食料を培養するだなんて、すごい時代だなあとしみじみ思ってしまう技術である。

Licensed material used with permission by VTT’s CellPod
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。