町工場×DJの音楽レーベル「INDUSTRIAL JP」

まさかバネ工場の機械音がかっこいい音楽になるとは思わなかった! っと驚かされたプロジェクトが「INDUSTRIAL JP」。日本の町工場をレーベル化する計画です。

工場内に繰り返し鳴り響く音を再編集。映像と掛け合わせた作品群が、シブくてグッド。

ジャンル名は"エレクトロ・テック・ファンク”。まずは「小松ばね工業」の作品からチェック! レーベル発足のきっかけです。

レーベルの主役は、日本のテクノロジーを支える高い技術力を持った町工場。上の動画は、小松ばね工業の工場内で録音された音と、社員によって撮影された記録用映像をもとに、DJ TASAKAがリミックスしたものです。

プロジェクトページには各社へのインタビューが掲載されており、それぞれの作品に内包されているであろう職人魂が感じられます。

機械を買えば誰にでもできる?
そう簡単ではない

工場って機械を買っちゃえばあとは全部自動なんでしょ?と思ったら大間違いで、より小さいバネをつくるために細い材料を使うようになれば、機械にセットするツールも小さくなければいけません。手作業で、顕微鏡を覗きながら、糸ノコのような道具で溝をつくり込む作業が必要です。

そのためのツール製作や調整も自社で行っており、経験を積んだ上でやっとチャレンジできますが、根気よく継続する力や感性も必要になるため、1人前になるには10年かかると言われています。

その道8年の若手、佐々木氏はこうコメント。

 

「失敗すれば全部やり直し。1回セットしたものを全部ばらしてもう1回やり直す。それで最初からまたつくっていくと、今度はうまくできてる、って時もあれば、余計ひどくなる時もある。とりあえず試してみるしかない。大体1発で狙った通りにはならないんですよ。試作と調整を繰り返してだんだん図面に近づけていく。修行ですね、修行(笑)」

 

機械があるからと言って一朝一夕に製品が生まれていくわけではないのです! どんなに小さなパーツも、職人たちのたゆまぬ努力によって成り立っています。上述した例は、ほんの一部。

とはいえ、よくもまあこんなマニアックなインタビューを……と思ってしまうのも正直なところ。なんでも、ものづくりの現場で取材を続けているうちに、制作陣がその魅力にすっかりハマってしまったらしい。

「小松ばね工業」で作られている製品。

「浅井製作所」で作られている製品。

INDUSTRIAL JP」は、工場内の機械音や動作に心の底から惚れ込んだ人々によって運営されています。音楽を制作するために各工場で話を聞いていたところ、町工場の高い技術力と、それによってつくられた最先端の製作物に驚かされる一方だったとか。
 
その影響もあり、日本の町工場の高い技術力を絶やさぬよう魅力を発信し、国内の製造業を盛り上げる一助になりたいと考えるように。
 
結果、ミュージックビデオだけにとどまらず、精密切削加工で知られる「由紀精密」の大坪社長とともに有志でレーベルを設立し活動していくことになりました。

小松ばね工業

浅井製作所(ねじ)

webサイトでは、広い敷地に複数の建物を擁するばね工場、たった1人で操業している小さなねじ工場、その他インサート金具、歯車、金属プレスなど、幅広いジャンルの工場と工作機械が紹介されています。インタビューも濃密。
 
作品では、最先端のテクノロジーとミュージックがシンクロする快感をぜひ体感してほしいとのこと。要チェック!
Licensed material used with permission by INDUSTRIAL JP
TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。