仕事がデキる人はなぜ「長財布」を使うのか?

私がこれまで800人以上の財布を見てきてわかったのは、財布にはその人のお金に対する考え方や態度が如実に表れる、ということでした。財布の煩雑さはそのまま人を表しているのです。ここでは、財布をきれいにしておくべき理由について説明していきましょう。

1,000万円プレーヤーを目指すなら
財布を変えるべき

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たとえば、あなたが「年収1,000万円は稼ぐ人になりたい」と思っているなら、自分の心を奮い立たせるような上質な財布を、多少無理してでも買ってみましょう。これもひとつの、生きたお金の使い方です。現在の年収は低くても、財布だけは年収1,000万円レベルの人と同じようなものを先行投資するのです。すると、そこに引っ張られるようにして、現実の年収が近づいてくる、ということが実際に起こり得ます。

財布は仕事・プライベートに関係なく、毎日持ち歩くもの。たとえ数万円しても、セルフイメージを高め、自分を引っ張りあげてくれるような財布を買うといいでしょう。

仕事がデキる人ほど
長財布を使っている

私はこれまで、多くの経営者の財布に注目してきました。その経験を通してわかったことは、稼いでいる人の財布のほとんどが美しく、スマートな長財布であること。そして、特徴がもうひとつ。長財布とは別に、専用の小銭入れを持っている、ということ。彼らの財布は単なるお金の入れ物やファッションではなく、お金そのものに対する「心遣い」の表れなのだ、と気づかされます。

その影響から、私も長財布と小銭入れを使い分けています。いい小銭入れは少々値が張りますが、独特のカーブの美しさ、作りの丈夫さ、使いやすさは、値段に見合ったもの、もしくはそれ以上。私が小銭を小銭入れに入れるのは、小銭として大切に扱いたいから。お気に入りのスペースに収納する感覚です。

小銭入れには
「浪費」を撃退する効果あり

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「長財布と小銭入れの二つを持つと、お金を使うときに不便ではないですか?」と聞かれることがあります。私は、お金に関していえば、「面倒さ」や「不便さ」というのはあながち悪いことではない、とも考えています。

お金に関する便利さの裏には、「浪費」という名の魔物が潜んでいます。たとえば、インターネットやクレジットカードを使った買い物は簡単で便利ですが、その分買い物に対する気持ちのハードルが下がり、無駄遣いをしやすくなります。よって無駄遣いを減らすために、あえて「不便さ」を選択してもいいと思うのです。

知人のひとりは、小銭入れを持つようになってから、コンビニなどで無駄なものを買わなくなった、といいます。買い物する時点で小銭がなければ、「缶コーヒーを買おうと思っていたけれど、お札を崩してまで買う必要はない」と思うことが増えたそうです。

お金の”部屋”である財布を
いつもきれいにしておくこと

「稼ぐ人」は、今、自分の手元にあるお金そのものを大事に扱います。なにより、お金の”部屋”ともいえる財布を、いつもきれいサッパリと片づけています。財布の中が、お札や硬貨にとって居心地のよい場所となるように、配慮されているのです。

財布を片づけるときの基本ルール。それは、「今日使わないものは入れない」ということです。レシートや領収書類、今日は使うことのない大量のポイントカード、ほぼ使っていないクレジットカードやメンバーズカード…。これらのうち、「今日使うもの」だけを財布に残し、あとはすべて財布の中から取り出します。片づけた状態は毎日キープしましょう。

クレジットカードやポイントカードは
お金の「漏れ口」になり兼ねない

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私は、病院の診察券の類いを除いて、カード類はすべて、お金の「漏れ口」になると考えています。クレジットカードやキャッシュカードだけでなく、お店のポイントカードもまた然り。「ポイント2倍デーだから」といって余計なものを買ってしまった、ポイントの有効期限が近づいているからといって、現金を足して不必要なものを買ってしまった、という経験はないでしょうか。もちろん、日常的によく買い物をする店ならいいでしょう。ただ、私自身は、今ではポイントカードは基本的につくらない・持たない主義です。

稼ぐ人はなぜ、1円玉を大事にするのか? 
コンテンツ提供元:サンマーク出版

亀田潤一郎/Junichiro Kameda

税理士。一時はホームレスでうつ病になるも、「中小企業の経営者をお金の苦労から守りたい」という使命感から、苦節10年を経て税理士の道へ。数字に苦手意識をもつ経営者向けに通帳を活用して資金繰りをよくするお金のコントロール方法を指導。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。