仕事の「段取り力」を高めるための7つの方法

段取り力以外の能力が同じレベルの人が居たとしたら、段取り力がある人の仕事はスムーズに進み、予定通り終了する可能性が高いことが想像できます。スポーツのマラソンで言えば、走るコースも知らないで走るよりもコースを熟知していれば、走りを柔軟にコースに合わせて走ることで速く走れる可能性があります。
別の言い方をすれば戦略の立案力でもあります。ビジネスや恋愛を成就させるにも段取り力があると、段取り通りにいく確率が高くなります。段取り力を高める方法を7つ紹介します。

1.段取り力を高めるための基礎的なスキル(能力)を知る

基本的なスキル力を知る

サッカーでも野球でもルールを知り、そのスポーツに必要な運動能力(基礎スキル)を鍛えないと選手個人もなかなかうまくなれず勝負に勝てません。
段取り力を高めることも同じで、そのために必要なスキルを普段から高めておくようにしておかねばなりません。
段取りをする内容が大規模、複数の部門にわたる、長期間かかるなどの場合、1人では段取りをうまく立案できないので、多くの人から知識や経験を引き出す必要があります。
そのため、コミュニケーション能力や情報収集能力を高める必要があります。
また、集めた情報を取捨選択する能力、優先順位を判断する能力、そして臨機応変な対応能力も必要です。
いずれも、簡単に身に付く能力ではありませんが、意識してこれらの能力を高めると良い段取りができるようになります。

2.段取りの目的を明確にする

段取りをはじめるときは、まず段取りの目的を明確にすることを考えます。
スポーツでも、トーナメントとリーグ戦では戦い方が異なります。
トーナメントのように常に勝つための段取りをしなければならないのと、リーグ戦のように1回は負けても良い場合は、戦い方(段取り)が大きく異なります。
そのため、段取りをするときは、段取りの目的を明確にすることから始めます。

3.目的の達成に必要な手順(段取り)を検討する

目的達成に必要な手順

段取りも目的が明確になれば、目的達成のために、誰が、何をいつまでに、どこで、どのようにしなければならないかを段取りを決めてラフな工程表を立案します。
このとき、目的にあったシナリオになるように考えます。
例えば、アルプスやヒマラヤの高山の登る段取りと近くの山へハイキングに行く段取りでは大きく異なります。
また、同じアルプスやヒマラヤの高山でも登るルートが複数あれば、目的が安全優先か、スピード優先かで変わる可能性があります。
目的に合わせたシナリオを描いて段取りの工程表を作成します。

4.やるべきこと、やりたいこと、やらなくてもよいことを決める

ラフな段取りの工程表を再度見直して、目的達成のために必ずやるべきことを抜き出します。
工程表のなかには、やりたいことが入っていれば、やるべきこととやりたいことは区別しておきます。次に、人員、予算、期間などの関係から、やらなくても良いこと、やれないことを抜き出します。
これは、例えれば織田信長が今川義元とどう戦おうという戦略をたてて、実行のための段取りを考えたことと似ているのはないでしょうか。
信長は、多くのやりたいことのなかから、やるべきこと、やらなくて良いことを抜き出して取捨選択し、戦力を集中しました。
戦力を1点に集中させたため、少ない軍勢で勝利を収めたと推測されます。
その判断のもとになったのは、情報収集能力であり、刻々と変わる義元の軍隊の動きに合わせた臨機応変な対応力でした。

5.決断できないときは簡単なことから処理する

簡単なことから処理する

段取りを進めていく過程で、何をすべきか判断に迷う場面も出てくる可能性があります。
そのような場合、他に行うべき重要なことがなければ、何をすべきかを悩んだり、検討のための時間を浪費したりしないで、簡単なものから片付ける方がベターです。
また、そのとき単発な業務ではなく、連続性のある業務を優先する方がよりベターです。
例えば、お城を作る段取りの場合であれば、今日は石を運んで、明日は木材を運ぶより、石なら石を運び石垣を作るなど連続的な工程を優先します。
こうするとバラバラに異なる作業を行うよりも効率が上がります。
これも小さなことですが、段取り力をあげることになります。

6.想定される課題に対する対策をあらかじめ準備しておく

備えあれば、憂いなしと言います。
スケジュールがタイトな段取りや問題が多そうな段取りの場合、事前に想定される問題に対し対策を考えておくのと、そうでない場合は段取りの進行に大きな差がでます。
先を読む能力を高めるのは簡単ではありませんが、課題を見つけるのは比較的容易にできます。例えば、A案でうまくいかなければ、B案ですぐ行くようにしておけば、時間のロスを最小限にとどめられます。これができると、できないでは段取り力が大きく変わってきます。

7.常日頃から1週間後、1カ月後見据えた業務を行う

常日頃から見据えた業務を行う

段取りを直接実行するための方法とは異なりますが、段取りとは将来を見据えて、そこへの工程を作成することです。
そのため、今行っている業務の1週間後、1カ月後見据えた業務を行うようにすることで、段取りするための能力を高められます。
また、常に日常業務を意識して、将来の業務を見ると改善点が見えてくることになります。
今しか見ていないと改善案も出てきません。
改善案が出てくれば、それは段取りの改善にもつながっていきます。

段取りをしながら、段取りを効率よく進める方法、あるいは失敗しないですすめられる段取りの方法について主に紹介しました。簡単にできる方法から実践していくことで、段取り力は着実にあげられます。少しでも段取り力アップのしていただければと思います。

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。