2週間に1人。日本では生まれたばかりの赤ちゃんが「虐待死」していることを知っていますか?

「赤ちゃんポスト」に「ゆりかごプロジェクト」。赤ちゃんの虐待死を防ぐため、これまで多くの施策が打たれてきました。

しかし、今でも2週間に1人、生まれたばかりの赤ちゃんが公園や海岸に捨てられて命を落としています。つまり、「虐待死」です。この問題を根本から解決するため、現在あるプロジェクトが進行中です。

全国に波及しなかった
愛知県の「赤ちゃん縁組」

content_5c20dcbcfbab07ab6c2df7e27444d5ac2afca569

愛知県では30年前から「赤ちゃん縁組」という取り組みが行われてきました。産みの親に何らかの事情があって育ててもらえない赤ちゃんたちを、愛情ある家庭で引き取るというものです。当時は赤ちゃんの虐待死を防ぐ画期的なソリューションと言われました。しかし、児童相談所の多くは、「より命に直結する児童虐待への対応で人手が足りない」などが理由で、この取り組みは愛知県以外に、十分普及しませんでした。

そのため、赤ちゃん縁組の認知拡大を担ったのは、民間ボランティア・NPO団体。産婦人科医や福祉関係者たちが、ほぼ無報酬で団体を立ち上げ、赤ちゃん縁組の取り組みを少しずつ広げて行きました。

10年後は
赤ちゃんの虐待死をゼロに

content_c7c2d6650fe8dd3125b1541cb39af56649bd56fa (1)

そこで立ち上がったのが、認定NPO法人フローレンス。「訪問型病児保育」「小規模保育」「障害児保育」など、これまで日本になかったさまざまな事業を立ち上げてきました。中には制度化したものも。その経験を元に、「赤ちゃん縁組」をもっと多くの人に知ってもらい、政府に働きかけて制度化することがこのプロジェクトのゴールです。

まずは事業立ち上げから3年間で100人の赤ちゃんを救うことが目標。そして5年以内には制度化、10年後には赤ちゃんの虐待死をゼロにしたい!と、代表の駒崎さんは話します。

赤ちゃんが幸せに暮らせる
環境づくり

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

フローレンスが行う赤ちゃん縁組の具体的な活動は下記2つ。

■妊娠に悩む女性(=産みの親)の相談窓口

「中絶できない週数に入ってしまったけど、産んでも育てられない」「健診費用、お産費用がなくて病院に行けない」

妊娠した女性の切実な声を、フリーダイヤルやWEBサイト上に設置するチャットを通じて専門のカウンセラーが受け止めます。

電話やメールで継続的に連絡を取りながら、産むことのできる病院の紹介をします。その後の運営は赤ちゃんと養子縁組するのに必要な費用として育ての親から集め、生みの親は無料で相談することができます。

相談に来る生みの親たちの多くは、性犯罪の被害者だったり、貧困であったり、社会的に孤立しています。縁組後も、彼女たちが社会的に自立していけるよう、継続的なサポートを続けます。

content_278cadb5c5a600fd354bbb4a32acf34407bf98f0

■育ての親希望者のサポート  

育ての親希望者には、赤ちゃん縁組について事業や制度、養子縁組の流れに関する情報を発信するWEBサイトを用意。また、説明会を実施したり、育ての親登録した方々への必要な研修を実施。
子育て支援を10年間行ってきたフローレンスのノウハウを生かし、親として歩み始めたばかりの方々を支えます。

専門の相談員が予期せず妊娠をした女性の相談にのります。一方で、養子縁組を希望する夫婦に制度の説明・研修を行い、その中から生まれてくる赤ちゃんに愛情をたっぷり注いでくれる夫婦を選びます。

現在、この事業を立ち上げる費用をクラウドファウンディングサイト「READYFOR」のコチラのページで募っています。ぜひ、かけがえのない命を救うために、協力をお願いします。

コンテンツ提供元:READYFOR

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。