寒い季節に気をつけたい、安全なお風呂の入り方

Doctors Me(ドクターズミー)
医師、その他専門家
「Doctors Me」は、医師、歯科医、栄養士、カウンセラー、薬剤師、獣医などに直接相談できる、メディカル・ヘルスケアQ&Aサービスです。また、医師をはじめとする専門家が執筆・監修する人気コラム、病気・症状の体験談等を配信しています。
Doctors Me

寒い季節に、お風呂の湯船につかって体を温めると気持ちいいですよね。リラックス効果がありますし、体全体を温めることで血流が良くなり、新陳代謝が活性化される効果もあります。でも寒い季節の入浴は、気をつけないと危険なこともあります。

寒い季節でも体に優しいお風呂の入り方のポイントについて、医師に聞いてきた話をお伝えします。

急な血圧変化には
注意が必要

20151130_doctors_k01

体は温まると、血管が広がり血圧が下がります。急に血圧が下がると、もともと脳への血流が不足気味のかたの場合、脳梗塞などの危険があります。 

また、逆にお風呂あがりに冷えると血管がせまくなり、血圧が上がります。急に血圧が上がると心臓への負担がかかるので、心筋梗塞などの可能性も。

【急な血圧変化を防ぐには】 

1. 温度をぬるめにする
お風呂の温度は、42度以下の温度がおすすめです。

2. 洗い場を温めておく
洗い場がなかなか温まらない場合は、周囲の壁が冷えていることも一因です。温めたシャワーを壁にかけると、浴室全体の湿度が上がるとともに、壁を温めることもできます。

3. 脱衣所を温める
脱衣所に出るときには、浴室と脱衣所の間の扉を開けておき、浴室の蒸気や温かさを脱衣所に通しましょう。服を着た後は、脱衣所の湿気を外に逃がして結露を防ぐとともに、室内の湿度を少し高めましょう。タオルで体を大まかに拭いて、上着を着るところまでは洗い場で済ませるのも効果的です。

4. 血圧が下がりやすい状態を避ける
お風呂に入る前には、水分を多めにとっておき、お酒を飲みすぎないようにしましょう。

お風呂上がりは保湿に注意!
乾燥は美容の大敵

20151130_doctors_k02

冬は、暖房による乾燥の影響もあり、肌が乾燥しやすい時期です。暖房にじかにあたるときもそうですが、実はお風呂上りも急速に肌から水分が奪われているのです。

ぬるめの風呂に長めに入ると、手のひらがしわしわになることからわかるように、お風呂に入ることで皮膚の中には水分がたっぷりしみ込んでいます。お風呂場にいる間は、湯気で湿度が保たれているのですが、お風呂から出てから服を着るまでの間に急速にうるおいがに逃げていきます。

【肌の乾燥を防ぐためには】 

1. 脂分によるコートを壊さない
熱い風呂に入ったり、身体を洗いすぎると、皮膚の表面の脂が必要以上に失われ、お風呂上りに水分が逃げやすくなります。

2. 脂分を補う
お風呂上りにベビーオイルなどの保湿剤を塗ることで、失われた脂分を補うことができます。ここでおすすめしたいのは、ベビーオイルをお風呂上りに洗い場で塗って、そのあと、シャワーを浴びてオイルを体のすみずみにいきわたらせるとともに余分な脂を洗い流す方法です。

これにより、皮膚の表面の脂分が補われて、水滴が玉のようになるので、タオルを当てるだけで水分をとることができます。なお、洗い場がオイルで滑りやすくなるので注意してください。 

3. タオルでこすらない
体を拭くときにはタオルでこするのではなく、優しくおしあてるようにして水分を吸い取らせ、肌へのダメージを減らしましょう。

4. 早く服を着る
服により、体の表面に温かく湿度の高いエリアを作ることも、乾燥を防ぐうえで大切です。服は事前に準備しておき、お風呂上りは早めに服を着ましょう。

お風呂はトイレと並んで家の中で突然死を起こしやすい場所ともいわれています。寒い季節は、お風呂の入り方にもひと工夫が必要です。今回の内容を参考に、安全に気持ちよくお風呂を楽しめるようにしてください。

■医師からのアドバイス
お風呂はトイレと並んで家の中で突然死を起こしやすい場所ともいわれています。寒い季節は、お風呂の入り方にもひと工夫が必要です。今回の内容を参考に、安全に気持ちよくお風呂を楽しめるようにしてください。

 監修:Doctors Me医師
コンテンツ提供元:Doctors Me

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。