目が不自由な人がどのように映画を楽しむか、知っていますか?

目が見えなくても
映画を楽しめることを伝えたい!

松田高加子さん。視覚障害のある人が映画を楽しむ時の補助ツール・音声ガイドの制作を手掛けている「虹とねいろプロジェクト」の代表だ。
彼女は現在、視覚を使わなくても映画を楽しむことができる、ある「補助ツール」の制作を進めている。

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■目の不自由な人がどのように映画を楽しむか、知っていますか?

映画が大好きな松田さんはいつも、「もし視覚を失ったら映画を観なくなるのだろうか?」と考えていた。しかし、身近に視覚障がいを持つ人がいない…。
そこで、たまたま見つけた、視覚障害者と一緒に映画を鑑賞するというサークルに参加。
彼女は、目が見えなくても音声ガイド(音声解説、副音声など)を聴くと安心して映画を楽しめることを知った。

■視覚を閉ざして4つの感覚を研ぎ澄ます、「SHIKAKU」

しかし、世間では音声ガイドの認知度はまだ低い。
「視覚障害」という言葉を出すと、急に難しい問題のように捉えられてしまったり、必要以上に優しい言葉で飾り立てられたりもする。
まずは、目が見えている人にも視覚を使わずに映画を楽しむ体験をしてもらおう、と考えて思いついたのが……

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その名も「SHIKAKU」。コンセプトは、視覚を閉ざして4つの感覚を研ぎすます。

松田さんは言う。
「これまでは眠るためのツールとして使われていたアイマスクを、視覚を閉ざしてくれるものと考えてみる。そうすると、できるように知恵や工夫を出すようになる、視覚を閉ざすからこそ楽しめることもある。
これは視覚障害者の追体験としてではなく、あくまでも自分の視覚を閉ざすツールとして使って欲しい」と。

■多様な立場について考えるきっかけに!

また、SHIKAKUをつけ、視覚を閉ざし、映画を鑑賞することは、多様な立場について考えるきっかけとなる。
それは、社会全体にとってもいい影響をもたらすはず。

まずは、2015年秋に始まる都内シネコンでのバリアフリー映画で実証実験。それを機にアイマスクを制作し、「視覚障害のある人が映画を楽しむこと」を広めていくそうだ。

現在、虹とねいろプロジェクトは「SHIKAKU」の制作費50万円を「READYFOR」で募っている。興味・関心を持ったという方。是非協力していただきたい。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。