ウユニ塩湖が「危機的状況」であること、あなたは知っていますか?

ウユニ塩湖の
美しい景観を守りたい!

「死ぬまでに行きたい絶景地」として有名で、いつか必ず訪れたいと夢見る日本人も多いであろう南米ボリビア・ウユニ塩湖。ここで今、ある問題が起こっていることを知っていますか?

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本間賢人(よしひと)さん。彼はウユニ塩湖で現地ガイドを務めており、これまで1,500人以上もの旅行客を案内してきました。そこで、何度も足を運ぶ中で徐々に景観が汚染されているということに気づいたのです。

■ウユニ塩湖の汚染されゆく2つの理由

ウユニ塩湖はボリビア最大の観光資源。現地住民の生活の糧といっても過言ではありません。しかし、観光客が多く訪れれば訪れるほど経済が豊かになる反面、景観が汚染されていきます。原因は以下2つ。

①観光車両のタイヤについた土により、塩湖の土壌が茶色く変化している。②観光客が捨てるプラスチックゴミが大幅に増加。

観光客数を制限すれば、この問題は解決されるかもしれません。しかし、現地住民の生活は圧迫されてしまう…。

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そこで、本間さんが観光を続ける代替品として思いついたのが「油化装置」です。

■そもそも、油化装置とは?

油化装置とは、プラスチックを加熱、そして液化および蒸留させ、原料の石油に戻す機械。抽出した油は、精製などの追加処理を行う必要もなく、ボイラーなどの燃料や軽油の増量剤として使用できたり、発電機の燃料にも使えます。

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つまり、スナック菓子の袋やペットボトルのキャップなどのプラスチックゴミを、自動車や家電といった機械を動かすエネルギーに変換できるのです。株式会社ブレストが製造しているこの機械は、現在世界40カ国に導入され、多くの人々の暮らしを支えています。

■油化装置がもたらすメリット

もちろん、ウユニ塩湖の美化が一番の目的。ですが、その他にも油化装置を導入することで得られるメリットが3つあります。

①現地住民のプラスチックゴミへの意識変化ボリビアは南米で最も貧しい発展途上国。現地住民のほとんどが十分な教育を受けられておらず、ゴミに対する正しい知識も持っていません。油化装置を導入することで、彼らに「プラスチック=ゴミ」「プラスチック=資源」という意識を芽生えさせることができます。②ドライバーの経済的負担の軽減ウユニでは観光車両、そして農業と多方面にわたってガソリンが使用されています。油化装置でプラスチックをガソリンに変換することで、ドライバーの経済面での負担も軽減されます。③観光プロモーションの一例になるさらに、観光と環境問題の両方への取り組みは、持続的可能な観光産業のモデルケースにもなります。

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■ウユニ塩湖の明るい将来のために

「現地の人々が夢のアイデアだと信じている油化装置、そして、ウユニの町、ウユニ塩湖の将来が革命的に変わるであろう、可能性を諦めることができません」と、本間氏。ところが、このプロジェクトの運営団体(Project Yoshi)は設立がまもなく、油化装置導入に掛かる費用は自己資金でまかなうことが困難。
そのため、クラウドファンディングサイト「READYFOR」で資金を募っています。世界にふたつとない、この美しい景観を守るために、ぜひ協力をお願いします。

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TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。