科学者が「アーティストの遺伝子」を発見!?精神疾患と繋がりがあるらしい・・・

芸術家肌かどうかは、遺伝子でわかる?そんな調査結果が科学誌「ネイチャー」に発表されました。特定の遺伝子パターンを持っているかどうかで、アーティストの創造性を計ることができたと言います。

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調査は86,000人のアイスランド人の遺伝子データを基に、精神疾患への影響について分析を行ったものでした。その結果、統合失調症や双極性障がい(躁うつ)などの発症リスクに関係している遺伝子パターンを発見。

さらに、そのパターンを持っているかどうかを、同国の公式団体に登録されているダンサーや作家、役者など芸術的感性があると判断できる人々と照らしあわせて検証しました。

すると、該当の遺伝子パターンを持っている割合は、芸術家の人のほうが17%高かったことが判明。同様の調査をオランダ、スウェーデンの35,000人を対象に行った際にも、その割合は23%とより高い結果に。

これらの結果から、芸術家肌の人は精神疾患の発症リスクが高く、その傾向が遺伝子パターンによってある程度判断できるということが今回の調査でわかりました。

創造性は生まれつき?

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遺伝子パターンが創造性に関係しているなんてことを聞くと、芸術的感性が先天的なものなのかどうかも気になるところ。しかし、調査を行った科学者たちにとっても、創造性を定義することは難しく今回の結果が示す影響はとても限定的なものだと見解を示しています。

ちなみに、精神疾患と関連のある遺伝子パターンを持つ人々が、人と違う視点を持っているということは、様々な研究でもすでにわかっており、特に驚くような発見でもないというのが彼らの意見だそう。とは言え、その影響が芸術家達に共通しているという今回の調査結果は驚きの事実と言えそうです。

Reference:Nature

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